弁護士の無料相談窓口4選 活用方法から24時間受付まで解説
法的な悩みやトラブルを抱えている場合、まずは弁護士に相談するのがおすすめです。弁護士事務所は敷居が高いイメージがありますが、無料で相談できる窓口がいくつかあります。無料相談できる窓口の特徴や利用条件を紹介します。
法的な悩みやトラブルを抱えている場合、まずは弁護士に相談するのがおすすめです。弁護士事務所は敷居が高いイメージがありますが、無料で相談できる窓口がいくつかあります。無料相談できる窓口の特徴や利用条件を紹介します。
目次
「相続会議」の弁護士検索サービスで
弁護士に無料相談ができるおすすめの窓口4選と、それぞれの特徴や利用条件などを紹介します。
相談先 | 相談方法 | 対応日時 | 無料相談回数 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|
弁護士事務所 | 電話 面談 オンラインなど |
各事務所の 営業時間による |
基本的に1回 | 相談後の依頼も 検討している人 |
法テラス | 面談 | 平日のみ (時間は各法テラスで 異なる) |
同一案件につき3回 | 経済的に 困窮している人 |
弁護士会 | 電話 | 各弁護士会にによる | 規定なし | 軽く質問できればいい人 |
市役所 | 面談 オンライン |
市役所の営業時間 (平日の日中) |
数回 (自治体によって 異なる) |
誰に相談すべきか わからない人 |
一番おすすめなのは、無料相談に対応している弁護士事務所に相談することです。まずメールや電話で問い合わせをし、面談日時を決めることが多いです。中には、電話で直接相談に乗ってくれる事務所もあります。
弁護士によって、得意分野・対応可能分野が違いますので、事前にホームページをチェックしたり、相談内容について問い合わせをしたりしておくといいでしょう。
その分野について経験豊富な弁護士に相談したい人、一般的な回答だけでなく個別事情にあわせたアドバイスがほしい人、トラブルの解決のために正式に依頼することも検討している人は、初めから弁護士事務所に相談することをおすすめします。
2回目以降の相談は有料となってしまう可能性が高いですが、より具体的な解決方法を提案してくれます。
法テラスとは、国が設立した法的トラブル解決の総合案内所です。「民事法律扶助(みんじほうりつふじょ)」として、収入や資産が一定のラインを下回るなど、特定の条件を満たしている人は、無料で弁護士の相談を3回まで受けることができます。従って、経済的に余裕がなく、弁護士費用について心配がある人は活用するとよいでしょう。ただし、担当弁護士はランダムで決まるため、必ずしも自分が相談したい分野に詳しい弁護士とは限りません。
条件を満たしていない方でも、職員が「法制度の情報提供や、適切な相談窓口の紹介」をしてくれます。自分の悩みがまだ漠然としていてどこに相談すればいいのかわからない人にもおすすめです。
なお、収入・資産の条件については、法定テラスのWebサイトで確認して下さい。
各都道府県にある弁護士会も、弁護士が無料相談に乗ってくれます。弁護士会によって異なるものの、電話相談は無料、面談での相談は有料であることが多いです。
例えば、東京弁護士会・第一東京弁護士会・第二東京弁護士会が運営する「法律相談センター」では、弁護士が無料で電話相談(0570・200・050)に対応しています(都内からのみ)。
電話での無料相談は一回の相談時間が短く、1回15〜20分程度になりますので、深い内容や具体的な内容を相談するのは難しいでしょう。あくまで、法律に関する一般的な回答やアドバイスがほしい人におすすめです。また、担当する弁護士はランダムで決まり、弁護士会によっては、弁護士側も名乗らなくてよいという形で運用していることがあります。
各市町村にある役所では、市民相談として、在住・在勤の方向けに弁護士が無料相談に乗っています。無料で相談できますが、相談時間が一回30分程度と短いため、相談者の悩みに応じた具体的な回答をするのは難しいでしょう。法律に関する一般的な回答やアドバイスをもらいたい方におすすめです。また、担当する弁護士は選べません。
役所の空いている時間の関係で相談が平日日中に限定されてしまったり、枠が少ないせいで中々予約が取れないことがあることも覚えておきましょう。
全国47都道府県対応
相続の相談が出来る弁護士を探す弁護士事務所でも、24時間メールや電話で予約受付をしているところはあります。しかし、24時間弁護士が待機し、いつでも相談に乗ってくれる事務所はほとんどありません。
刑事事件など、相談に緊急を要するケースでは、早朝や夜間に対応している事務所に連絡をすれば、弁護士が対応してくれる可能性があります。
夜間や早朝に弁護士に対応してもらうのは難しいため、そういったケースではメール相談を利用しましょう。翌営業日に弁護士が内容を確認し、返信をくれるはずです。
メール相談の場合、聞きたいことや悩みを文章でまとめて伝えることができるため、弁護士も内容を把握しやすいだけでなく、自身の状況を整理できます。
弁護士ではありませんが、悩み相談であれば、24時間電話で相談できる窓口は存在します。もちろん、弁護士ではないので、法的なアドバイスや解決策の提示はできません。
例えば「よりそいホットライン」では、電話、チャット、SNSなどで様々な悩みを聞いてもらうことができます。
次に、弁護士の無料相談先を探す具体的な方法を紹介します。
弁護士を知り合いから紹介してもらえば、自分で探す手間が省けるだけでなく、信頼できる弁護士に相談できるでしょう。弁護士からしても、過去に利用した顧客からの紹介であれば安心できるため、初回から良好なコミュニケーションを築きやすいなどのメリットもあります。
検索エンジンでも弁護士を簡単に探すことができます。「地名(市町村・駅名など)」「相談分野」「弁護士」などを掛け合わせて検索してみましょう。例えば、町田市に在住の方の場合、以下のような検索キーワードになります。
町田という地名を入れなくても、全国対応の大手事務所が見つかったり、スマホやPCの位置情報から、近所にある弁護士事務所が表示されたりします。
全国の弁護士が登録しているポータルサイトを使って弁護士を探すことができます。ポータルサイトは、検索機能や事務所のプロフィールが充実しているため、「地域」「営業時間」「対応分野」「写真」など様々な情報から弁護士を比較することができます。
相続に関する相談であれば「相続会議」を利用すれば、全国の相続に強い弁護士を検索できます。初回無料相談を受け付けている事務所も多いので、気軽に利用してみましょう。
全国47都道府県対応
相続の相談が出来る弁護士を探す法的トラブルに直面すると、不安や怒りなどが先行してしまい、自身の状況や悩みを客観視できなくなってしまいがちです。第三者である弁護士に相談することで、客観的に状況を見つめ直し、「自分が何に悩んでいるのか」「理想的な解決方法は何なのか」などを整理することができます。
法的トラブルを解決するには、法的な知識やアドバイスをもとに行動を起こす必要があります。弁護士から法的なアドバイスをもらうことで、解決に向けての見通しを立てることができるでしょう。
一言に弁護士といっても、年齢・性別・性格はもちろんのこと、得意分野についても千差万別です。
無料相談を利用することで、「この弁護士に継続して相談・依頼をしたいか」を見極めることができます。
単なる書類作成などの業務ならまだしも、トラブル相手との示談や裁判となれば、弁護士との付き合いは短時間では済みません。弁護士と関わること自体がストレスにならないよう、自分と弁護士の相性はしっかりと見極めるようにしましょう。
弁護士の無料相談を有意義なものにするために知っておきたい注意点や、無料相談ならではのデメリットを紹介します。
弁護士の無料相談の多くは30分〜1時間と時間制限が設けられています。無料相談を有効活用するには、なるべく自分の状況や聞きたいことを整理し、短時間で説明する必要があるでしょう。自分が話す時間を短縮できれば、その分多くのアドバイスをもらうことができます。
例えば相続の場合、「誰が相続人なのか」「どんな相続財産があるのか」など、事前に資料を用意しておかないと弁護士が回答しづらい場合があります。面談をする際は、持参すべき資料がないか確認しておくとよいでしょう。
無料相談の限られた時間の中では、複雑な内容や、個別事情に沿ったアドバイスをするのは難しいかもしれません。時間内で回答できるのは、法律に関する一般的な内容に留まる可能性があります。
もっと具体的なアドバイスが欲しい場合、弁護士事務所であれば、2回目以降の有料相談に移行し、時間をかけて話をする必要があるでしょう。
市役所や弁護士会などの公的な相談窓口を利用する場合、担当となる弁護士を指名することはできません。その関係で、自分が相談したい内容や分野に関する実績が豊富でない弁護士にあたる可能性があることに留意しましょう。
一方、弁護士事務所であれば、相談したい分野に強い事務所を選ぶことができるメリットがあります。
弁護士の無料相談を有効活用するためのポイントを紹介します。
法的な悩みがあるのであれば、なるべく早い段階で弁護士に相談しましょう。自己判断で行動を起こした結果、状況がさらに複雑になったり、不利になったりする可能性があります。そうなってくると、無料相談だけでは済まなくなる可能性が高くなるでしょう。
無料相談に望む際は、事前に聞きたいことや、それに関する資料をまとめておきましょう。その方が弁護士も、相談者にとって有益なアドバイスをしやすくなります。うまく説明できる自信がない人でも「どんなことがあった」「だからこうしたい(解決したい方向性)」この2点だけはまとめておくのがおすすめです。
正式に依頼することも検討しているのであれば、複数の事務所の無料相談に足を運び、弁護士との相性や費用を比較しましょう。あえて同じ質問を尋ねて、どのようなアドバイスが得られるのか比べる方法もあります。依頼し、着手金を払った後に「別の事務所にすればよかった」と後悔のないようにすべきです。
法律に関する悩みを、無料相談だけで解決するのは難しいでしょう。無料相談でできるのは、法律に関する疑問を解消したり、一般的な回答を回答をもらったりするにとどまります。個別の事情に合わせた具体的な相談をしたり、回答をもらったりしたいのであれば、有料相談に移行する必要があるでしょう。
弁護士事務所によってはLINEでの相談に対応しているところもあります。弁護士からすると、LINEで細々とやりとりをするより、電話やメールの方が対応しやすいという側面はあります。
匿名で相談することも可能な相談先もありますが、匿名NGのところも多いため事前に確認しましょう。もっとも、弁護士には守秘義務があるので、相談をした顧客の情報を他人に漏らすことはありません。なので、匿名で相談することにこだわる必要も特にありません。
法的なトラブルや悩みがある場合、まずは弁護士に相談をしましょう。無料相談を受け付けている弁護士事務所もありますし、法テラスや弁護士会、市役所など、公的な窓口でも相談が可能です。無料相談には時間制限がありますので、利用する際は、自分が聞きたい内容やそれに関する資料などを事前にまとめておくのがおすすめです。自分が話す時間を短縮できれば、その分弁護士から多くのアドバイスをもらうことができるからです。
相続に関する相談であれば、「相続会議」で全国の弁護士を探すことが可能です。無料相談を受け付けている事務所も多いので、気になる弁護士がいたら問い合わせをしてみましょう。
(記事は2024年5月1日時点の情報に基づいています)
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