弁護士のセカンドオピニオン 料金は? ばれる? 弁護士を変えるメリットや注意点を解説
法的トラブルの解決を依頼した弁護士の説明や方針に疑問が残る場合、別の弁護士に相談するとよいでしょう。異なる見解を聞くことができて理解が深まったり、自分にとってより良い弁護士に出会えたりする可能性があります。弁護士のセカンドオピニオンについて、利用すべきケースや注意点を解説します。
法的トラブルの解決を依頼した弁護士の説明や方針に疑問が残る場合、別の弁護士に相談するとよいでしょう。異なる見解を聞くことができて理解が深まったり、自分にとってより良い弁護士に出会えたりする可能性があります。弁護士のセカンドオピニオンについて、利用すべきケースや注意点を解説します。
目次
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セカンドオピニオンとは、現在依頼している専門家とは別の専門家に意見を求めることです。医者や病院を思い浮かべる人が多いでしょうが、弁護士でも同様の選択肢を取ることができます。
相談・依頼中の弁護士の説明や方針に疑問があったり、納得ができない部分があったりした場合、積極的にセカンドオピニオンを利用しましょう。別の弁護士から意見をもらうことで安心できますし、自分に合った解決策を選択できます。
以下の3つのケースにあてはまる人は、セカンドオピニオンを検討するとよいでしょう。
弁護士も1人の人間です。相性がいい人もいれば、そうでない人もいます。依頼の内容にもよりますが、弁護士との付き合いは短期間では済まないケースが多く、信頼できる相手である必要があります。
例えば、次のような状況にある場合は、弁護士と相性が悪いと言えるでしょう。
相性が悪いと感じたら、別の弁護士にも相談してみましょう。依頼者の不安が一気に解消されることもあります。
弁護士は法律の専門家ですが、いつでもベストな回答ができるとは限りません。医者に「内科」「外科」と専門分野があるように、相談内容について、その弁護士の経験が少ないこともあります。依頼中の弁護士の説明や方針に不安を感じた場合には、セカンドオピニオンを利用しましょう。
仮に、依頼中の弁護士が専門知識に欠けているような状況でも、セカンドオピニオンに確認をとりながら手続きを進めることで、余計な不安を感じることが少なくなります。
多様な見解や意見が欲しい人にとっても、セカンドオピニオンがおすすめです。すべての弁護士が同じ見解を示すわけではありません。担当弁護士によって、案件の進め方や結果が大きく違ってくることがあります。複数の選択肢がある中で、自分が納得した方法を取りたい人は、特定の弁護士の意見だけを鵜呑みにせず、様々な意見を取り入れる必要があります。
弁護士のセカンドオピニオンにはデメリットもありますので注意しましょう。
依頼中の弁護士との契約を解除し、セカンドオピニオンを担当してくれた弁護士と契約を結び直す場合、すでに支払っている着手金などは戻ってこない可能性が高いです。そして、セカンドオピニオンの弁護士と契約するための弁護士費用が別途かかります。
弁護士費用を二重に支払う価値があるか慎重に判断する必要があります。
初回相談を無料としている弁護士事務所は多いですが、2回目以降の相談は有料となる可能性が高いです。もし、定期的に同じ弁護士にセカンドオピニオンを求めれば、それなりの費用がかかってくることを覚悟しなければなりません。
セカンドオピニオン自体悪いことではありませんし、他人から咎められるようなものでもありません。自分が納得して手続きを進められるよう、積極的に利用すべきです。
しかし、セカンドオピニオンを利用していることを依頼中の弁護士が知れば、決していい気持ちにはならないでしょう。「信頼されていない」と感じたり「不満があるならその弁護士に依頼すればいいのに」などと感じたりする可能性もあります。
セカンドオピニオンを利用していることを伝えると、現在依頼中の弁護士との関係に悪影響が及ぶかもしれないことを覚えておきましょう。
そもそも、現在依頼中の事案についての相談は受け付けていない弁護士事務所もあります。事務所のサイトで確認したり、それでもわからなかったら事務所に問い合わせたりして、事前に確認するとよいでしょう。
セカンドオピニオンを利用する際は、セカンドオピニオンであること、現在依頼中の弁護士がとっている方針、セカンドオピニオンで知りたいことについて明確に伝えることで、的確なアドバイスをもらえるでしょう。
現在依頼中の弁護士に「セカンドオピニオンを利用してもいいですか?」と承諾を得る必要はありません。デメリットでも指摘しましたが、依頼中の弁護士が知ることで気分を害してしまう恐れがあります。
とはいえ、隠し事が苦手な人もいますし、後ろめたい気持ちになる人もいるはずです。基本的には自由ですが「正直に伝えた方がいい結果になる」と判断した場合に限って、依頼中の弁護士に、セカンドオピニオンを利用することを伝えてもいいでしょう。
依頼中の弁護士からセカンドオピニオンに切り替える際は、提案内容や弁護士費用の兼ね合いなど、よく確認したうえで検討しましょう。
セカンドオピニオンの段階では、まだ正式な依頼を受けているわけではないため、担当した弁護士は現実的な解決策を提示することよりも、愚痴をよく聞いてくれたり、共感を示すことを優先するかもしれません。依頼者にとっては気持ちがいいかもしれませんが、弁護士としての実力や、現実的な費用問題などは別で考えるべきです。
セカンドオピニオンを利用したい人は、これから紹介する方法で弁護士を探してみましょう。
Googleなどの検索エンジンを利用して、「セカンドオピニオン」と検索しても、検索結果に表示される弁護士事務所の数はそう多くありません。
従って、まずは当該案件への取り扱いが多い弁護士事務所を探しましょう。「お住まいの地域名 案件名 弁護士」などと検索します。例えば、「横浜 離婚 弁護士」「名古屋 相続 弁護士」などです。検索結果に出てきた事務所に問い合わせ、セカンドオピニオンであることを伝えましょう。
全国の弁護士が登録しているポータルサイトで弁護士を探すこともできます。ポータルサイトの場合、地域であったり、得意分野であったり、弁護士費用であったり、様々な条件で絞り込みを行えます。
相続に対応している弁護士は「相続会議」から探すことができます。
全国47都道府県対応
相続の相談が出来る弁護士を探す各都道府県に設置されている弁護士会のホームページから弁護士を探したり、各自治体にある市民相談窓口で弁護士に相談に乗ってもらったりすることも可能です。
各地域で無料の法律相談会を開いていることもあるので、そういった機会を利用してみるのもいいでしょう。
弁護士のセカンドオピニオンについて、単に相談に乗ってもらう場合、通常の相談料と同額か、やや高めに設定している事務所が多く、30分5千円~1万円が目安になります。初回であれば無料のところもあるため、費用が気になる人はまずは初回相談無料の事務所に足を運ぶとよいでしょう。
「相談と資料作成」をセットにし、パック料金として打ち出している事務所もあります。その場合の相場は数万円~10万円となりますが、依頼者の相談を聞いたうえで、事務所としての見解を資料にして渡してくれるなどのサービスを受けられます。
セカンドオピニオンをお願いした弁護士に依頼先を切り変える場合の費用は、案件によって大きく異なります。従って、問い合わせをして見積もりをもらいましょう。
セカンドオピニオンで別の弁護士に話を聞いてもらったり、アドバイスを求めたりしただけであれば、依頼中の弁護士にばれることはないでしょう。また、守秘義務があるため、セカンドオピニオンを担当した弁護士側が依頼中の弁護士に連絡をしたりすることもありません。
現在依頼している弁護士の方針や見解が間違っていないかどうか確認するだけであれば、初回相談無料の事務所を探して、セカンドオピニオンを求めれば十分な効果が得られるでしょう。
ただし、依頼中の弁護士への不信感が強い場合は、無料相談だけでは不十分です。有料のセカンドオピニオンをしてもらって、依頼の切り替えを検討する必要があります。
どうしても弁護士を変えたい場合は、変えてもいいでしょう。その代わり、新しく依頼する弁護士の分と合わせて二重の費用がかかります。それでも採算が取れるか、変える価値があるかは慎重に考えなくてはいけません。
依頼中の弁護士の方針や見解、人間性などに疑問がある場合、他の弁護士に相談することができます。医療の世界ではよく行われますが、弁護士が相手でも、セカンドオピニオンを利用することは有効です。
セカンドオピニオンには、依頼中の弁護士の方針や提案が妥当か判断してもらったり、第三者からの客観的なアドバイスをもらうことができます。複数の弁護士に相談することで、自分の知識が深まったり、不安が解消したりすれば、この先も安心して手続きを進められるでしょう。
依頼中の弁護士との契約を解除し、セカンドオピニオンを担当してくれた弁護士に依頼をする場合は、弁護士費用が二重にかかってしまいます。それでも依頼する価値があるか、慎重に判断しなければなりません。
(記事は2024年4月1日時点の情報に基づいています)
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