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制度が生まれた背景

  • 高齢化が進み、毎年のように相続にまつわる制度も変化しています。来年4月1日からも、重要な制度が始まります。

    ソーゾク博士
  • いったい何だろう。

    長男・太郎
  • 「相続登記」の制度が変わるのです。

    博士
  • 不動産を相続した際に登記名義人を書き換える手続きですよね。

    長女・花子
  • この相続登記が義務化されます。背景にあるのは、空き家や所有者不明土地の増加です。登記名義人がすでに亡くなっているのに、登記が行われないまま長期間にわたって放置されている不動産が多くあります。登記名義人の子、孫、ひ孫…と何世代にもわたって登記しないままでいると、ねずみ算式に相続人の数が増え続けます。いざ手続きをしようとしたときに、連絡がつかなかったり、手続きに協力してくれない相続人が出たりします。

    博士
  • 縁遠い親戚の人が権利を持っていることもあるのね。

    花子
  • そうなると売却するのが困難になるだけでなく、公共事業や再開発を進めようにも所有者を探す時間や費用などのコストが高くなります。このような問題の解決に道筋をつけるため、相続登記が義務化されることになったのです。

    博士
  • 親が亡くなった後、不動産を引き継ぐ人は注意しないといけない。

    花子
  • 義務化されることで、どういった注意が必要になるのでしょう。

    太郎
  • 相続によって不動産を取得した相続人は、その取得を知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。持ち家の親が亡くなった場合には、親が亡くなったことを知ってから3年以内と考えればよいでしょう。遺産分割協議を経た場合は、協議が成立したことを知った日から3年以内となります。

    博士

正当な理由なく怠ると10万円の過料

  • 義務化ということは、怠ると何かペナルティーがあるんですか。

    花子
  • 正当な理由がないのにもかかわらず、相続登記をしないでいると、10万円以下の過料が科されます。

    博士
  • どういった手続きが必要になるのでしょうか。

    太郎
  • 相続登記は、相続する不動産の所在地を管轄する法務局に申請します。この申請には、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本や住民票の除票など、様々な書類が必要です。また、遺言書や遺産分割協議の有無などにより必要な書類は変わってきます。

    博士
  • 今後の相続に備えるため、実家の登記名義人が誰になっているかを確認したほうがいいかもしれない。

    太郎
  • 登記名義人を調べるには、最寄りの法務局で、土地・建物の登記事項証明書を取得するといいですよ。インターネットで登記情報を取得することもできます。どちらも有料ですが、1物件につき数百円程度です。

    博士
  • 調べた結果、長期間にわたって登記されていないと、権利関係が複雑になっていることもあります。そうすると、手続きを終わらせるために大きな手間がかかる可能性があります。会ったこともない人に連絡しないといけないかもしれません。「難しそう」と感じたら、司法書士への依頼を考えてみてください。

    博士

 今回のソーゾク博士=司法書士法人リーガル・フェイス司法書士・細井勇樹さん、構成=相続会議編集部

■相続登記のポイント
・2024年4月から義務化
・長い間、登記しないと権利者が増えていることもあるので確認を

(記事は朝日新聞土曜別刷り紙面「be」に掲載した内容を基に掲載しています。2023年2月1日時点での情報に基づきます)

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