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1. 複雑な家系図… 誰が遺産をもらえるの?

複雑な家系図を前に心配になる花子さん(c)赤ネコ
複雑な家系図を前に心配になる桃さん(c)赤ネコ

「父親が死んだら、誰が遺産をもらえるんだろう?」

長女の桃さん(20代)は、ドラマで相続を巡って親族が争うドラマを見て、将来の相続について、ふと心配になりました。

家族は父親(50代)と母親(50代)、そして長男の兄(20代)がいます。父親には親族がたくさんいます。中には疎遠な人もおり、「あの叔父はお金にがめついし、もめたらどうしよう」と気持ちがふさぎます。

そんな桃さんに、「心配無用。桃ちゃんと叔父がもめることはありえません」とソーゾク博士。どういうことでしょうか?

2. 相続人は法律で決まっている

「相続人になれる人は法律で決まっています」とソーゾク博士がアドバイス(c)赤ネコ
「相続人になれる人は法律で決まっています」とソーゾク博士がアドバイス(c)赤ネコ

遺産を相続できる「相続人」は、法律で定められています。

まず、亡くなった人の配偶者は必ず相続人になります。配偶者以外の相続人には「順位」があり、次のように整理できます。

第1順位:子ども(直系卑属)
第2順位:父母(直系尊属)
第3順位:きょうだい

1位の人が相続人になれば、2位以下の人たちに相続権はありません。また、同じ順位の相続人が複数いる場合は、その全員が相続人となります。

桃さん一家の場合、父親が亡くなったら母親と兄、桃さんの3人が相続人となるので、「叔父さんともめたらどうしよう」という桃さんの心配は杞憂なのです。

なお、子どもが先になくなっていたら、孫が相続人になります。例えば、桃さんの兄には子どもがいるので、その兄が先に亡くなっていた場合、兄の子が相続人となります。これを「代襲相続」と言います。

1位がいない場合は、2位の親が相続人となり、もしも両親ともいなければ祖父母が相続人になります。1位も2位もいないとき、きょうだいが相続人となります。

3. 遺産の分け方は?

では、遺産はどのように分けられるのでしょうか?

遺言書がある場合は、基本はその通りに分けることになります。遺言書がない場合は、相続人全員で話し合い、遺産の分け方を決めます。この話し合いを「遺産分割協議」と呼び、すべての相続人の合意があれば、遺産の分け方を自由に決めることができます。

たとえば、桃さんと兄が「母に、父の遺産をすべて相続してほしい」と考え、「母に10割、兄と桃さんは0割」でも、合意があれば問題ありません。

話し合いがまとまらなかった時に目安となる分け方が、国が定めた「法定相続分」です。配偶者と子どもが相続人の場合、「配偶者2分の1、子ども2分の1」です。子どもが複数いる場合は、2分の1を人数分で分けます。2人きょうだいの桃さんの場合は、兄と4分の1ずつになります。

配偶者と亡くなった人の親が相続人となる場合、法定相続分は「配偶者3分の2、親3分の1」、配偶者と亡くなった人のきょうだいが相続人となる場合は「配偶者4分の3、きょうだい4分の1」です。

相続人が誰かが決まっても、遺言書がないと、その分け方を巡って争う恐れがあります。相続について心配なことがあれば、ソーゾク博士のような専門家に相談することも検討して下さい。

(記事は2022年7月1日時点の情報に基づいています)