目次

  1. 1. 相続はメールで無料相談できる?
  2. 2. 相続についてメールでの無料相談を受け付けている相談先
    1. 2-1. 弁護士事務所
    2. 2-2. 税理士事務所
    3. 2-3. 司法書士事務所
    4. 2-4. 法テラス
    5. 2-5. 行政書士事務所
    6. 2-6. 相続ポータルサイト「相続会議」
  3. 3. 相続の相談メールの文章例
    1. 3-1. 相続登記の場合
    2. 3-2. 遺言や遺産分割協議の場合
    3. 3-3. 相続トラブル
    4. 3-4. 相続放棄
    5. 3-5. 相続税
  4. 4. 相続のメール相談でよくある質問
  5. 5. まとめ

「相続会議」の弁護士検索サービス

相続について相談したい人の中には、日中忙しく、対面で相談をするのが困難な人もいるはずです。そういった場合、まずはメールやLINEでの無料相談を利用しましょう。面談とは違い、時間をかけて文章に考えをまとめられるので、相談漏れを防ぐことができるでしょう。

ただし、専門家事務所の場合、メールで具体的な回答までもらえるところは多くないため、注意が必要です。また、メールで連絡を取ることはできるものの、メール自体は相談の要件を伝えるためだけに利用され、実際の回答は電話や面談での対応となる可能性もあります。

メールは、こちらの都合でいつでも送信できるものの、返信にもタイムラグがあるため、急を要する相談には向かないでしょう。また、込み入った相談や、細かいニュアンスを伝えるのにも向いていません。そういった方は、対面での相談や、オンライン相談(ビデオ通話など)を利用したほうが効率よく疑問や不安を解消することができます。

相続に関する無料相談をメールで受け付けている窓口を紹介します。

弁護士には、相続に関する全般的な問題を相談できます。具体的には、遺産分割や相続放棄、相続人同士のトラブル対応などです。

無料でメールやLINEでの相談を受け付けている事務所も一部にはあります。ただし、法律判断をするにあたって多くの資料を必要とするケースでは責任を持つことはできない、と前置きしている場合もあり、メールだけで悩みを解決することはできないかもしれません。

依頼者の要望を把握するためのメールフォームを設けている事務所もあります。まずは、そうした事務所に、メールフォームを使って相談内容したい内容や、希望の相談日時や方法を伝えてみるとよいでしょう。

税理士には、相続税や節税方法について相談できます。

無料相続相談メールフォームを設けている事務所に、問い合わせてみましょう。ただし、正確な回答をもらうには、詳細な資料や情報が必要となりますので、メールだけでは十分な回答を得られない可能性があります。

相続トラブルが発生しているわけではなく、「まずは相続について相談したい」、「何から聞けばいいのかわからない」といったケースでは、司法書士事務所に問い合わせてみるのがおすすめです。メール相談を受け付けている事務所は多くありませんが、メールフォームで無料受付をしている事務所は存在します。また、弁護士が必要な場合、提携する弁護士を紹介してくれることもあります。

法テラス(日本司法支援センター)は、「国が設置した法律問題の総合相談窓口」で、メール相談を24時間受け付けており、困りごとに関する法律や制度のご紹介や、適切な相談窓口の案内をしています。

ただし、専門家のように、個別具体的な相談に対する回答をしてくれるわけではありません。「誰に相談していいのか、何から相談していいのかわからない」といった場合に利用するとよいでしょう。

返信までの日数も数日かかることが多く、さらに休日があると時間がかかってしまうため、急を要する場合は法テラス・サポートダイヤル(0570-078374)へ電話で問い合わせるのがおすすめです。

行政書士には、主に相続に関する書類作成の依頼が可能です。一方で、司法書士が対応できる「相続登記」や、税理士が対応できる「相続税の申告」、弁護士が対応できる「相続人間のトラブルの解消」などは依頼できません。

メールでは、作成する必要のある書類の確認や見積もりについて尋ねるとよいでしょう。

そのため、無料メール相談では、「作成する必要のある書類の確認」や「見積もり」をもらうことになります。

相続会議では、全国の相続の専門家(弁護士・司法書士・税理士)に相談内容をメールフォームから送ることができます。サイト内に掲載された各事務所の紹介ページの「メールで問い合わせる」から受け付けています。

相談内容について事務所のスタッフや専門家が確認した上で、電話やメールで折り返しの連絡をしてくれます。面談を希望する方は双方で日程を調整のうえ、実施可能です。

弁護士への相続相談お考え方へ

  • 初回
    無料相談
  • 相続が
    得意な弁護士
  • エリアで
    探せる

全国47都道府県対応

相続の相談が出来る弁護士を探す

メール相談をする際の注意点は以下の通りです。

  • 簡潔に説明する
  • 箇条書きなどを用いて時系列をわかりやすくする
  • メール相談の利用可能回数を把握する

個別具体的な法律アドバイスを求める場合、メール相談だけでは対応しきれず、最終的には面談で相談することになるかもしれませんが、メールで相手の対応のよしあしを知ることができます。

それでは、各相談内容に合わせた、メール相談の例文を紹介します。

まず、相続登記(相続した不動産の名義変更)のメール相談の例文です。

〇〇司法書士事務所
〇〇様

はじめまして。〇〇と申します。最近、父が亡くなったため、父名義の土地と家を私名義に変更したいと考えております。

・亡くなった人:父
・相続人:母、私夫婦(長男)、弟
・相続するもの:父名義の土地、不動産各1件

母と弟の同意は取れているため、後は私の名義に変更するだけの状況です。名義変更に必要な書類や手順を教えていただけますと幸いです。自分で手続きをするのが難しいようであれば、このまま〇〇様に依頼することも考えておりますので、よろしくお願いいたします。

次は、遺言や遺産分割協議のメール相談の例文です。遺言の有無は明確に伝えるようにし、あるのであれば、その内容も添えられるとよいでしょう。

〇〇法律事務所
〇〇様

はじめまして。〇〇と申します。 最近、父が亡くなり、相続が発生しました。相続人間で揉めることなく、遺産を平等に分けたいと考えております。以下、情報になります。

・亡くなった人:父
・相続人:母、私夫婦(長女)、妹夫婦
・遺言書の有無:なし
・父が残した遺産:貯金500万円、父名義の家
・目的:法律の通りに分配できればよい

公平な分け方や遺産分割協議の進め方、遺産分割協議書の作成の必要性などを教えてもらえますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

次は、相続トラブルに関するメール相談の例文です。下記は、遺産の取り分に関する相談ですが、使い込みなどの相談の場合、時系列の説明を加えるのがおすすめです。

〇〇法律事務所
〇〇様

はじめまして。〇〇と申します。

最近、父がなくなったのですが、相続問題で揉めているため、相談がしたく、ご連絡いたしました。

・亡くなった人:父
・相続人:母、私の夫婦(長男)、弟の夫婦
・残された遺産:父名義の家、貯金500万円ほど
・相談内容:私夫婦が父名義の家で両親と同居していたため、父名義の家は私夫婦が相続するのが妥当だと考えたが、弟夫婦が納得してくれない

弟夫婦に納得してもらえるのがベストですが、その他にも解決方法があったら教えていただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

次に、相続放棄に関するメール相談の例文です。具体的に相続放棄を進めるための方法が知りたいのか、相続放棄をするかどうか悩んでいるのか、相談の目的を明らかにするようにしましょう。

〇〇法律事務所
〇〇様

はじめまして。〇〇と申します。

この度は、相続放棄について相談したく、ご連絡いたしました。

・亡くなった人:父
・私の続柄:長男
・相続放棄したい理由:父に多額の借金があったため
・相談したい内容:相続放棄の仕方や必要書類などが知りたい

自分で手続きするのが難しいようであれば、依頼することも検討したいと思います。

よろしくお願いいたします。

最後に、相続税に関するメール相談の例文です。プラス・マイナスに関係なく、故人が抱えていた遺産の内容が明確であればあるほど、税理士も具体的なアドバイスがしやすくなります。

〇〇税理士事務所
〇〇様

はじめまして。〇〇と申します。

父が亡くなったため、遺産相続をすることになりました。それに伴う相続税の計算や、申告方法、節税などについてお聞きしたく、ご連絡しました。

・相続財産
→親名義の一軒家(査定では、売却価格3000万円の見込み)、貯金2000万円

・相続人
→母、私(長男)、妹(長女)。家には母親が暮らし続ける予定

相続税の計算や申告はしたことがないため、一からの質問となってしまいますが、よろしくお願いいたします。

Q. メールに個人情報はどこまで書けばいい?

特段の理由がなければ名前と住所は書いた方がいいでしょう。専門家が相談者の最寄りの法務局を検索するなどの場面で住所を必要とするかもしれないからです。また、専門家は秘密を守りますので、個人情報の漏洩などの心配をする必要はありません。 相続人間でトラブルが起こっている場合、トラブル相手の名前は必ず記入しましょう。弁護士は、依頼者と利害が対立する人物からの相談を受けることができないと、弁護士法で定められています。

Q. 伝わりやすいメールを送るためのポイントは?

「説明しすぎない」ことを意識し、短文で端的に伝えることが重要です。ひとつのメールに膨大な文章や質問が含まれていると、専門家も相談者の意図を汲み取ったり、整理して回答するのが難しくなるからです。 「亡くなった人、相続人(家系図)、遺産の内容、相談したい内容」などの必須項目などは箇条書きを用いてまとめてしまうのもおすすめです。

Q. メール相談する前に揃えておくべき書類は?

法定相続人を明らかにするための家系図や、相続する財産が一覧でわかる財産目録などがあるとメール相談が捗りやすくなります。ただし、専門家には、相続人や相続財産の調査も依頼できますので、事前に書類が用意できない場合でも問題はありません。

相続に関する無料メール相談は、弁護士や司法書士、税理士といった専門家の一部の事務所などで受け付けています。日中忙しく、電話や面談での相談が難しい方におすすめです。ただし、メール自体は、事務所が相談内容を事前に知るために利用されており、実際のやりとりは電話や面談となることも多いです。

メール相談を利用する際は、相談内容を整理した上で、なるべく簡潔な文章になるように心がけましょう。質問内容を絞ることで、専門家も回答がしやすくなります。また、相続放棄など一部の手続きにはタイムリミットがあるため、箇条書きで時系列を載せるのもおすすめです。メール相談だけでは解決できない場合には、面談をしたり、実際に依頼をする必要があるでしょう。

相続会議では、全国の弁護士・司法書士・税理士を検索でき、相談内容をメールフォームから送ることができますので活用してみてください。

(記事は2024年5月1日時点の情報に基づいています)

「相続会議」の弁護士検索サービス