目次

  1. 1. 事例:存命の親族は叔父のみ 甥の遺産は相続できる?
  2. 2. 叔父には相続する権利がない
  3. 3. 相続人が誰もいない場合の遺産の行方
  4. 4. 叔父に全財産を遺贈する内容の遺言書
  5. 5. 遺言執行者を指定しておくと安心

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会社社長で結婚していない一人っ子(Aさん)が50代前半という若さで病気を患い亡くなりました。両親も既に亡くなっており、近親者は子供のように可愛がってくれた叔父さん一人しかおりません。叔父さんは元社長で、1年前にAさんが後継者として会社を引き継いだばかりでした。

Aさんの遺産にはマンションや預貯金のほか、会社の敷地と会社の株式70%も含まれており、遺産総額は2億円くらいになります。
これらの遺産全てを、元社長である叔父が相続することはできるのでしょうか?

会社社長で結婚していない一人っ子(Aさん)が50代前半という若さで病気を患い亡くなりました。
両親も既に亡くなっており、近親者は子供のように可愛がってくれた叔父さん一人しかおりません。
叔父さんは元社長で、1年前にAさんが後継者として会社を引き継いだばかりでした。
Aさんの遺産にはマンションや預貯金のほか、会社の敷地と会社の株式70%も含まれており、遺産総額は2億円くらいになります。
これらの遺産全てを、元社長である叔父が相続することはできるのでしょうか?
そもそもこのケースの場合、相続人はいったい誰になるのでしょうか?
 まずAさんには配偶者がおりません。お子様もいないので第一順位の相続人はおりません。
そして、ご両親も既に亡くなっており、祖父母も既に亡くなっているので第二順位の相続人もおりません。
更にAさんは一人っ子なので兄弟姉妹はおらず、第三順位の相続人もおりません。
また叔父さんも第三順位の相続人に該当しませんので、Aさんの遺産を相続で取得することはできません。
つまりAさんの相続は「相続人不存在」の状態ということになります。

そもそもこのケースの場合、相続人はいったい誰になるのでしょうか?
まずAさんには配偶者がおりません。お子様もいないので第一順位の相続人はおりません。そして、ご両親も既に亡くなっており、祖父母も既に亡くなっているので第二順位の相続人もおりません。更にAさんは一人っ子なので兄弟姉妹はおらず、第三順位の相続人もおりません。

また叔父さんも第三順位の相続人に該当しませんので、Aさんの遺産を相続で取得することはできません。つまりAさんの相続は「相続人不存在」の状態ということになります。

相続人が誰もいない、いわゆる相続人不存在の場合、Aさんの遺産は最終的には国庫(財務省)に行ってしまいます。Aさんの遺産には会社の敷地や会社の(非上場)株式70%が含まれておりますので、それらも国へ行ってしまうと会社が困ってしまいます。逆に国の方としても、会社の敷地や会社の(非上場)株式70%をもらっても困ってしまいますので、「相続財産管理人(相続財産の管理や処分などを行う人)」と話し合いをしてそれらを譲渡してもらう方向で話をまとめる必要がございます。

更に場合によっては、「特別縁故者(相続人ではないけれど特別な関係にあった人)に対する相続財産分与の申立て」をして、最終的には会社や叔父さんが会社経営に関する遺産を取得することになるかと思いますが、時間もお金もかかる非常に面倒な手続きが必要となってしまいます。

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このケースの場合、Aさんが生前に「遺言者の有する一切の財産を、叔父〇〇(昭和〇〇年〇〇月〇〇日生)に遺贈する。」内容の遺言書を作成していれば、会社の敷地や会社の株式70%を何も問題なく叔父さんが取得することができました。また税金面の注意点がいくつかありますが、叔父さんではなく会社へ遺贈することも可能です。

ちなみに、叔父さんも会社も相続人ではありませんので、「相続させる」と書くのではなく「遺贈する」と書くことになります。
特に会社経営者で結婚していない一人っ子の場合は、会社のことを考えて少しでも早いうちに遺言書を作成し、会社の経営に関わる財産の行方をしっかり手当てしておくことが大切です。

必ずしも指定する必要はないのですが、遺言書を作成する際には「遺言執行者(遺言の内容を実現してくれる人)」を指定しておくと安心です。
遺言執行者は未成年者や破産者以外であれば誰でもなれます。法人も遺言執行者になることができます。ただし、相続手続きは思いのほか煩雑であったり、
今般の相続法改正で遺言執行者はより中立的な立場で任務を行うことが明確化されましたので、相続に精通している専門家を遺言執行者に指定した方が相続手続きもスムーズに進み安心かと思われます。

(記事は2019年12月1日時点の情報に基づいています)

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