「相続会議」の税理士検索サービス

生前対策に強い税理士を探す

北海道・東北

関東

甲信越・北陸

東海

関西

中国・四国

九州・沖縄

贈与するのは住むための不動産か、その取得資金であること

  • 何かとお金が必要な子どもたちに早く財産を移せるなら、生前贈与もいいかもしれないな。

    父・一郎
  • 早めに現役世代に財産を移したいという人に、贈与の税負担を軽くする「相続時精算課税制度」があります。通常の贈与に比べて贈与した時の税負担を軽くして、代わりに相続する時に生前に贈与した財産も遺産に含めて相続税を計算する制度です。

    ソーゾク博士
  • 贈与してもらった時の税金はかからないんですか。

    長男・太郎
  • 贈与された財産が2500万円までは贈与税がかかりません。超える額の税率は一律20%です。少し計算が続きますが、ついてきてください。
    一郎さんが1億円の財産を持っていたとします。うち4千万円を太郎さんに生前贈与しました。相続時精算課税制度を使うと2500万円までは贈与税はかからないので、1500万円に20%の税率を適用して税額は300万円になります。
    通常の暦年課税で4千万円をもらった場合の贈与税は1530万円なので、負担が軽くなります。

    ソーゾク博士
  • 早くお金がもらえて、税金が安いなんて、いいことずくめだ。

    長男・太郎
  • ただし、一郎さんが亡くなって相続する時、贈与された4千万円を加えた1億円の相続財産に対して相続税を計算します。
    生前に支払った贈与税300万円を控除するので、実は、税金として支払う税額は贈与をしなかった場合と同じになるんですよ。

    ソーゾク博士
  • えっ? じゃあ、この制度のメリットって何なんでしょう?

    長男・太郎
  • 大きな特徴は、一郎さんが亡くなって相続が始まるのを待たずに、財産を子どもに移せることです。相続することになった際、相続税の負担がない家の場合には、2500万円まで非課税で贈与できることになります。
    また、この制度では、相続の時でなく贈与時の評価額に相続税がかかります。例えば未上場株式など、将来値上がりが期待できる財産を贈与しておくと、値上がり分だけ相続税を軽減できます。
    ただし、一度この制度を選択すると、同じ人からの贈与は翌年以降も相続時精算課税を選択することになり、年間110万円控除される暦年贈与は使えません。2500万円までの控除は複数年合計の控除額です。

    ソーゾク博士
  • 誰でも使える制度ですか。

    長男・太郎
  • 贈与するのは60歳以上の祖父母か父母で、受け取れるのは20歳以上の子か孫です。ただ、孫の場合、将来の相続税が2割増しになります。

    ソーゾク博士
  • 相続税額まで見据えたうえで考えた方がよさそうだ。

    長男・太郎

相続時精算課税制度の要点

  • 2500万円まで贈与税は非課税になる
  • 超過分の税率は一律20%
  • 相続を待たず財産を移せる

(今回のソーゾク博士=税理士法人山田&パートナーズ・税理士清三津裕三さん、構成=相続会議編集部)

(記事は朝日新聞土曜別刷り紙面「be」に掲載した内容を基に掲載しています。2021年10月1日時点での情報に基づきます)