広島の相続の無料相談窓口11選! 弁護士、税理士、司法書士の対応業務も解説

広島県は全国的に見て持ち家率が高く、相続の際には相続登記や相続税申告が必要になる可能性が高いと言えます。相続登記や相続税申告は期限が決まっているため、専門家の無料相談を活用しながら早めに手続きを済ませましょう。この記事では、広島にある相続の無料相談先や専門家を探すコツを紹介します。
広島県は全国的に見て持ち家率が高く、相続の際には相続登記や相続税申告が必要になる可能性が高いと言えます。相続登記や相続税申告は期限が決まっているため、専門家の無料相談を活用しながら早めに手続きを済ませましょう。この記事では、広島にある相続の無料相談先や専門家を探すコツを紹介します。
目次
広島にある主な相続の無料相談先は、以下のとおりです。
相続に関して悩みがあるなら、法律手続き全般に対応できる弁護士に相談するのがお勧めです。例えば、弁護士には以下のような業務を依頼できます。
遺言書の作成をはじめとする生前対策から、遺産分割協議の仲介まで幅広く対応できるのが弁護士です。他の相続人が遺産を使い込んでいた場合や、遺言書の偽造が疑われる場合など、法的な知識を要する問題にも適切なアドバイスをもらえます。
広島には初回無料相談を行っている弁護士も多いので、自分に合った事務所を探してみましょう。
遺産が多額で相続税が気になる人は、税理士に相談するのがよいでしょう。相続で税理士に相談できる主な内容は、以下のとおりです。
税理士に相談すると、相続税申告の方法や相続税を抑える方法を教えてもらえます。
また、将来的な相続税を試算し生前に節税対策を行うタックスプランニングについても、税理士に相談すれば状況に合わせて適切なアドバイスをくれるでしょう。
相続した不動産の名義変更は司法書士に相談するのがよいでしょう。登記の専門家である司法書士が相続について対応できる主な業務は、以下のとおりです。
相続登記以外にも、相続人や相続財産の調査、相続放棄の申請書作成などを依頼できます。相続争いが生じている場合は原則として対応できませんが、争いのない相続であれば、司法書士がワンストップで対応してくれるでしょう。
相続について気軽に相談したいなら、広島県内の市役所や町村役場の無料相談を利用するのもよいでしょう。
例えば、広島市では弁護士による法律相談、司法書士による法律相談、行政書士法律手続相談を行っています。相談はいずれも1人30分程度で、法律相談は要予約、司法書士相談と行政書士相談は相談当日の8時30分から電話で先着順に予約を受け付けています。相談日時・場所は複数あるので、あらかじめ各市町村のウェブサイトで確認しておきましょう。
なお、市区町村役場によっては、無料相談を実施していないケースもあるので注意が必要です。また、相談を担当する専門家が相続に詳しいとは限らないため、複雑な相談はできない場合もあります。
広島弁護士会は県内5カ所に法律相談センターを設け、法律相談に応じています。基本的に電話での予約制で、法律相談センターによってはWeb予約も受け付けています。
なお、三次市、庄原市での相談をメインとした広島北部巡回法律相談センター以外は相談料がかかります。
相談窓口 | 所在地 | 電話番号 | 相談日時 |
---|---|---|---|
法律相談センター ひろしま |
広島市中区上八丁堀2-73 広島弁護士会 |
082-225-1600 ※受付時間は 9時30分~16時 |
毎日 10時10分~16時25分 |
法律相談センター 福山 |
福山市三吉町1-6-1 広島弁護士会福山地区会館 |
084-973-5900 | 平日 13時~15時 |
呉法律相談センター | 呉市中央2-1-29 広島弁護士会呉地区会館 |
0120-969-214 | 土 10時~12時 |
ひがし広島 法律相談センター |
東広島市西条西本町28-6 サンスクエア東広島2階 東広島市民文化センター研修室3 |
082-421-0021 | 水 13時~16時 ※水曜日が 休館日の場合は翌日 |
広島北部巡回 法律相談センター |
相談場所は ホームページ内の日程表から ※変更になる可能性があるため、 詳しくは予約電話で確認ください |
0120-969-214 ※受付時間は 9時30分~16時 |
金 13時~16時 |
広島司法書士会は県内4カ所に総合相談センターを設置し、相続登記や遺言などの相談に応じています。北部総合相談センターおよび江田島総合相談センターは面談相談のみですが、それ以外の相談センターでは電話相談にも応じています。なお、面談相談はいずれも予約制です。
また、同会には相続や遺言に関する悩みを電話で相談できる「相続登記相談センター」もあります。無料で相談できるため、相続登記を含む相続手続きの一般的な相談がしたいなら、こうした窓口を利用してみるのもよいでしょう。
相談窓口 | 所在地 | 電話番号 | 相談日時 |
---|---|---|---|
広島司法書士会 総合相談センター |
広島市中区上八丁堀6-69 広島司法書士会館1階 |
082-511-7196 | 電話相談 平日 12時~15時 面談相談 月 16時~19時 火木金 18時~20時 第2・4土 10時~12時 |
福山総合相談センター | 広島県福山市若松町7-7 尾崎ビル1階 (裁判所正門前) |
084-926-4654 | 電話相談 月水金 13時~15時 火木 17時~19時 土 10時~12時 面談相談 火木 17時~19時 土 10時~12時 |
北部総合相談センター | 広島県三次市 十日市西6丁目10-45 みよしまちづくり センター内 |
0824-63-2217 (予約専用) |
面談相談 第2・3・4水 17時30分~19時30分 |
江田島総合相談センター | 詳細は広島司法書士会ウェブサイトで確認ください | 082-224-1313 (予約専用) |
面談相談 第2・4木 13時~16時 第3木 13時~15時 |
相続登記相談センター | 広島市中区上八丁堀6-69 広島司法書士会館1階 |
0120-13-7832 | 平日 10時~16時 |
中国税理士会の税金相談センターでは、電話による税務相談を受け付けています。中国5県在住の人が対象で、相談時間は1人20分程度です。
また、同会では毎週水曜日にオンライン相談を行っています。画面越しに資料などを共有できるため、電話よりも具体的な相談ができるでしょう。さらに、佐伯区と廿日市市、大竹市では、定期的に対面による相談を実施しています。
中国税理士会は広島県に14の支部を設置しており、なかには税務相談を行っている支部もあります。詳細は中国税理士会もしくは支部のウェブサイトで確認してみましょう。
相談窓口 | 所在地 | 電話番号 | 相談日時 |
---|---|---|---|
電話相談 | ー | 0120-927-370 | 平日 10時~12時、13時~16時 |
対面相談 | 【広島市佐伯区】 佐伯区役所 本館3階 【廿日市市】 廿日市市役所 2階 【大竹市】 大竹市役所 3階 |
【広島市佐伯区】 082-943-9706 【廿日市市】 0829-30-9113 【大竹市】 0827-59-2128 |
【広島市佐伯区】 第2月 13時~16時 【廿日市市】 第1水 13時~16時 【大竹市】 6・9・12月の第2木 13時~16時 |
オンライン相談 | ー | 予約フォーム | 水 13時・14時・15時開始 ※8月14日、1月1日を除く |
広島法務局では、予約制で対面・電話・Webでの登記手続案内を行っています。相談時間は1回20分以内で、登記申請書の概要や書き方についてアドバイスをもらえます。
広島法務局は県内各地に支局を置いており、どこでも相談が可能ですが、相続登記に関する相談は対象となる不動産を管轄する法務局に相談するのがよいでしょう。
管轄の法務局は「広島法務局 管内法務局一覧」で確認できます。
広島県内にある税務署では、相続税申告など税務に関する相談を受け付けています。電話・対面での相談が可能で、対面相談の場合は予約が必要です。
相続税の計算方法や申請書の書き方などについてアドバイスをもらえますが、具体的な節税対策の方法については相談できません。
相続税が発生する場合は、亡くなった人の死亡時の住所地を管轄する税務署で申告と納付をします。なお、県内の管轄税務署は「税務署所在地・案内(広島県)」で確認できます。
法テラス広島では、経済的な理由から法律問題を解決できないでいる人を対象に無料法律相談を実施しています。相談は予約制で、収入・資産の要件を満たせば同一問題について30分×3回まで利用可能です。
また、高齢者や障害のある人で既設相談場所へ行くことができない場合は、出張相談に対応してもらえることがあります。
法テラスの事務所や各地域の相談場所だけでなく、法テラスと契約している弁護士・司法書士の事務所でも法律相談が可能です。なお、法テラスに直接相談する場合は担当してくれる専門家を選べません。自分で選びたい場合は、契約弁護士・司法書士を探して、その専門家経由で法テラスの利用を申し込みましょう。
事務所名 | 所在地 | 電話番号 | 予約受付日時 |
---|---|---|---|
法テラス広島 | 広島市中区八丁堀2-31 広島鴻池ビル1階 |
0570-078352 | 平日 9時~17時 |
広島県行政書士会は県内各地に支部を設け、不定期で無料相談会を開催しています。そのほか、広島市内の区役所でも相談会を実施していますが、窓口によって相談日時が異なります。相談を希望する場合には、あらかじめ広島県行政書士会のウェブサイトや広報誌などで詳細を確認しましょう。
行政書士には、遺産分割協議書や遺言書の作成に関する相談が可能です。ただし、相続トラブルや相続税申告については相談できないので、税務や複雑な法律問題は税理士や弁護士に相談しましょう。
無料相談を無駄にしないためのコツは、以下のとおりです。
遺言書や遺産分割協議書など、関係する資料は相談の際に持参するようにしましょう。関係資料が多ければ、事実関係を正確に専門家に伝えられます。
また、亡くなった人の戸籍謄本や相続人関係図、不動産の登記事項証明書や預金通帳の写しなどの財産に関する資料があれば、相続人や相続財産をスムーズに把握してもらえるでしょう。
専門家に相談する際は、自分にとって都合の悪い事実も隠さず伝えてください。一部の事実を隠したままでは、適切なアドバイスがもらえません。
全ての事情を総合的に考慮して、依頼者の利益になるような対応を行うのが専門家です。話したくないことでも、包み隠さず伝えることを心がけましょう。
相談の前にあらかじめ聞きたいことを決めておきましょう。質問事項をまとめておけば、相談の際に何が聞きたかったかわからなくなったり、時間に追われて焦ったりすることもなくなります。
できれば事案を時系列順にまとめておき、依頼したいことや最終的な希望を明確にしておくと、専門家も適切なアドバイスをしやすくなるでしょう。
早いタイミングで相談することで、無料相談で解決できる可能性が高くなります。特に相続税申告や相続登記などの期限がある手続き、相続人同士の争いを放置しておくと、多くのお金を支払うことになったり、専門家でも解決の難しい問題に発展してしまいます。
無料相談の範囲内で適切なアドバイスをもらいたいなら、問題が複雑になる前に専門家に相談しましょう。また、生前であれば、将来的な相続トラブルへの対策について早めに相談することをお勧めします。
広島で無料相談先を選ぶ際は、以下の点に注意してください。
自治体や司法書士会・行政書士会などの相談窓口は、平日日中しか開いていないことが多いです。仕事や家事・育児で忙しい人は、夜間・土日祝日の相談に応じている専門家事務所への相談がお勧めです。
電話・オンライン相談に対応している窓口もあるので、自分に合ったスケジュールや方法で利用できる相談先を探してみましょう。
無料相談の多くは相談時間や回数に制限が設けられています。制限時間を超えてしまうような複雑なトラブルの場合、窓口を変えて何回も相談する手間が発生します。
専門家事務所のなかには、比較的長時間の無料相談に応じているところもあります。最短で解決までの見通しを立てたい場合は、初めから専門家事務所に相談するのがよいでしょう。
なお、初回無料相談を実施している事務所でも、2回目以降の相談は有料のケースが多いため注意が必要です。
相談先によって対応できない業務があることにも注意が必要です。例えば、司法書士に相続税申告について相談しても適切な回答はもらえません。
基本的には、相続トラブルは弁護士、相続登記は司法書士、相続税申告は税理士、というように使い分けるのがよいでしょう。
また、同じ専門家でも得意分野や注力分野が異なります。あらかじめ事務所のホームページやSNSなどで、相続業務の取扱実績などを確認しておきましょう。
一般的な質問だけでなく、具体的な対応を依頼したい場合には、初めから専門家事務所に相談するのがお勧めです。
自治体や税務署などの窓口では、遺産の使い込みによるトラブルや相続税の節税対策について具体的なアドバイスがもらえないことが多いです。また、相続登記の申請や相続税申告を代行してもらうこともできません。
依頼まで検討しているなら、初めから相続の取扱実績が豊富な専門家事務所に相談しましょう。
広島で相続に強い専門家を探す主な方法は、以下のとおりです。
相続のポータルサイト「相続会議」では、相続に強い専門家を登録なしで簡単に検索できます。専門家別、地域別、相談内容別で検索できるほか、「初回無料相談」や「土日祝OK」などのこだわり検索で絞り込めるため、効率よく相談先が見つかるでしょう。
専門家選びに困ったら、「相続会議」を活用してみましょう。
友人や知人に専門家への相談経験がある人がいれば、その人に紹介してもらうのもよいでしょう。対応や雰囲気などを聞いておけば、安心して相談できます。
ただし、紹介してもらう専門家が自分の相談内容に精通しているとは限らないことに注意が必要です。紹介してもらったら、事前にホームページなどで取扱業務や実績を調べておきましょう。
たとえば、Googleなどで「広島市 相続 弁護士」と検索すれば、広島市で相続に強い弁護士事務所がヒットします。専門家事務所の多いエリアでは、受付時間や場所、費用を比較検討して、より自分に合った事務所を見つけられるでしょう。
一方で、多数の事務所がヒットした場合は、結局どの事務所を選べばよいか迷ってしまうかもしれません。また、検索上位の専門家が必ずしも相続に強いとは限らない点にも注意が必要です。
専門家事務所をランキング形式で掲載しているサイトは、恣意的に順位が調整されていることもあるため、参考程度にとどめておきましょう。
また、口コミやレビューも個人の主観が入るため、自分と相性のよい事務所かどうかを適切に判断する材料として十分とは言えません。
ランキングやレビューは相談先を選ぶ際の参考にはなりますが、その他の情報も併せて考慮し、相談先を選ぶようにしましょう。
2024年12月時点、約271.5万人の人口を擁する広島県は、140を超える離島を有し、中国地方で最も面積が広い都市です。また、山間部が多く森林面積が県域の7割以上を占めています。世界文化遺産に登録された原爆ドームや厳島(いつくしま)神社などがあり、日本の自然と文化が感じられる観光地として人気です。
特に広島市は生活利便性の高さから地価が上昇傾向にあり、2024年における広島市の住宅地の公示価格は前年から2.0%上昇しました。住宅地の最高価格地点は広島市中区中町で、前年から3.9%上昇し、159万9,000円となりました。公示価格は不動産価格に反映されるため、相続税に影響が出る可能性があります。
また、不動産は簡単に分割できないため、分割方法でトラブルになりやすい傾向にあります。裁判所の「令和5年司法統計年報 3 家事編」によれば、広島県を管轄する広島家庭裁判所にて2023年に取り扱った遺産分割事件数(終局区分別)は320件で、中国地方で最も多い数字となっています。
相続トラブルは誰でも巻き込まれる可能性があり、放置しておくと取り返しのつかないことになります。相続トラブルが起こってからではなく、生前から適切な対策を取っておくことが重要です。
広島県には、相続について無料で相談できる窓口が充実しています。
自治体や弁護士会、司法書士会では定期的に相談の場を設けていることもあり利用しやすいですが、具体的な依頼まで考えている場合には、弁護士・税理士・司法書士などの専門家事務所に初めから相談するのがお勧めです。
相続ポータルサイト「相続会議」を使えば、自分と相性の良い相続の専門家を効率良く探せます。相談先で迷う時間を減らして、いち早く適切なアドバイスをもらいましょう。
(記事は2025年2月1日時点の情報に基づいています)