目次

  1. 1. マンション経営のメリット
    1. 1-1. 安定収入を見込める
    2. 1-2. インフレに強く、資産になる
    3. 1-3. 節税につながる
    4. 1-4. ローンを活用できるため、資金効率がよい
  2. 2. マンション経営のデメリット・リスク
    1. 2-1. 始めるときに多額の自己資金が必要になる
    2. 2-2. 収支が赤字になる恐れがある
    3. 2-3. 大規模な修繕費用がかかる
    4. 2-4. 災害リスクがある
  3. 3. マンション経営にかかる費用
    1. 3-1. 初期費用(イニシャルコスト)
    2. 3-2. 継続費用(ランニングコスト)
  4. 4. マンション経営の年収
    1. 4-1. 家賃収入
    2. 4-2. 利回り
  5. 5. マンション経営に向いている人
    1. 5-1.賃貸需要のある地域に、広めの土地を保有している人
    2. 5-2. 建築費の約3割の資金を出せる人
    3. 5-3. 両親の金融資産などが多額にのぼり、相続税額の負担が大きい人
    4. 5-4. 所有する資産を有効活用したい人
  6. 6. マンション経営を始めるまでの大まかな流れ
    1. 6-1. マンション経営の目的を明確化(業者に依頼する前に)
    2. 6-2. 専門業者に相談(事前調査)
    3. 6-3. 依頼する業者と建築工事請負契約締結
    4. 6-4. 金融機関へアパートローン申請
    5. 6-5. 着工
    6. 6-6. 竣工検査
    7. 6-7. 入居者募集、管理開始
  7. 7. 初めてのマンション経営 成功につながる五つのポイント
    1. 7-1. 賃貸需要がある場所か見極める
    2. 7-2. 質の高いマンションを建てる
    3. 7-3. 利回りはROI(投資収益率)にて検討する
    4. 7-4. 不動産会社が提示してきた収支計画を入念にチェックする
    5. 7-5. マンション経営の実績豊富な不動産会社を選ぶ
  8. 8. マンション経営についてよくある質問
  9. 9. まとめ 土地活用請求プラン活用し、業者を比較しよう

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まずは下記の図解を参照し、マンション経営のイメージをつかんでください。

【図解】マンション経営の仕組みとメリット
マンション経営の仕組みの図解。マンション経営には「インフレに強い」など数多くのメリットがあります

それぞれのメリットについて詳しく説明します。

マンションは、アパートよりも高い家賃の設定ができ、居住環境も優れるため集客力も高くなります。また、マンションは中高層建物であることから、住戸数も多数確保できます。

マンションは、土地と建物から成ります。

土地評価は、日本全体で見ると、上昇傾向にあります。国土交通省が2023年3月に公表した「令和5年地価公示」によれば、2022年1月からの1年間の地価動向は、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも2年連続で上昇しています。

建物評価については、建物が経年劣化するため通常は築年数と共に下がり続けると言われています。しかし、マンション経営においては高い利回りを維持できれば、建物評価を落とすどころか上げることも可能になります。

なお、建物評価額が上がると、売却したときにキャピタルゲイン(売買差益)を確保できます。どれくらいの金額になるかは立地や入居率に大きく左右されます。

マンション経営のメリットの一つが節税です。特に、相続税・固定資産税・所得税の減税に効果を発揮します。

①相続税
相続税は土地・建物の場合、それぞれの相続税評価額に課税されます。マンションを建築すると、相続税の対策となります。

たとえば、「現金1億円」「時価1億円相当の未使用地(更地)」を所有している場合、相続税評価額は100%評価になるため、「相続税評価額 = 1億円(現金)+ 1億円(更地)= 2億円」となります。

一方、マンションを建築すると、土地の評価額が下がるのが一般的です。また、建物の相続税評価額には固定資産税評価額を用いますが、その金額も建築価格や購入価格より低くなります。もし現金1億円を利用し、マンションを新築すると、相続税評価額が、

・土地評価額:1億円 → 6,560万円
・建物評価額:1億円 → 3,500万円

となることもあります。この場合、2億円の評価額が1億60万円となっているため、約5割の圧縮効果を得られます。相続税がいくら課税されるかは、この金額をもとに計算されるため、マンション経営のメリットとして相続税の減税が挙げられるのです。

なお、実際の相続税額は、相続税評価額1億60万円に対して、基礎控除額が差し引かれた後に税率を乗じて算出されます。

②固定資産税
土地に住宅が建つと、固定資産税・都市計画税に住宅用地特例率(軽減率)が適用されます。

固定資産税の場合、住宅1戸につき土地200㎡までは、固定資産税が更地の場合の6分の1になります。1戸につき土地200㎡を超える部分は3分の1です。

都市計画税は、固定資産税評価額を基に算出されます。住宅1戸につき土地200㎡までは、都市計画税が更地の場合の3分の1になります。1戸につき土地200㎡を超える部分は、3分の2です。

固定資産税と都市計画税の課税標準の軽減
固定資産税と都市計画税の課税標準の軽減の一覧。住宅など居住用の建物が建っている土地には特例措置があります

③所得税
所得税のシステムは「損益通算」です。

マンション経営では、家賃収入を不動産所得として計上しますが、青色申告特別控除、必要経費、減価償却費などを差し引いて、課税所得をマイナスにできます。さらにそのマイナス分を、給与所得などの他の所得から差し引くことが可能です。

所得税の計算はその上ですることになるため、結果的に節税につながるのです。

マンション経営では、建築費用などを含む総事業費を用意するときに、一般的な金融機関(都市銀行、地方銀行など)から土地・建物を担保にしたアパートローンを活用でき、資金効率(自己資金配当率:CCR)が上がります。資金効率とは、収益性を示す指標の一つであり、この数字が高いと投資によって効率よく稼げていることを示します。

ローンを活用するときは、自己資金で総事業費の10~30%を負担し、ローンで残りを賄うのが一般的です。自己資金で総事業費の30%を負担するならローン額は自己資金の2.3倍、自己資金で10%を負担するならローン額は自己資金の9倍となります。資金効率は自己資金負担の割合が低いほど(ローン額が高いほど)上がります。

金融機関によっては、申請人の属性と担保力を鑑みて、自己資金無しのフルローンを出すケースもあります。ただし、資金効率を重視しすぎると、今度は金利の影響を受けやすくなるため、実際にローンを利用するときはバランスを見ることが重要です。

マンション経営のデメリット・リスクについて解説します。

マンション経営をするときは、一般的な金融機関(都市銀行、地方銀行など)から土地・建物を担保にして、アパートローンを活用できます。

ただし、目安として総事業費の10~30%の自己資金が必要になります。

例えば、1億円をかけてマンション建築を行う場合、金融機関から自己資金30%の準備を求められたときには約3,000万円の自己資金が必要になります。

下記の場合、マンション経営は赤字になる可能性があります。

  • 「入居率が減少→空室率の増大」という状況が継続
  • フルローン利用など、ローン返済額が家賃収入に対する割合が大きい場合

赤字になると、自己資金でローン返済をする羽目になります。

築年数が10年を経過すると、建物の共用部分(外壁、屋根、ベランダ、廊下、階段、エレベーターなど)や住戸部分(給湯器、エアコン、水回り設備など)が経年劣化します。

経年劣化する部分は、マンションオーナーが維持管理する必要があり、マンション規模にもよりますが、以下のような修繕費用が発生します。

  • 共用部分:12~15年周期で数十万円~数百万円単位
  • 住戸部分:築10年を経過すると数万円以上

経年劣化に対応できるように、家賃収入の中から一定額を毎月積み立てておく必要があります。

マンション計画地が、市町村が公表する災害指定地域内にあると、洪水や高潮・津波、土砂崩れなどの災害に遭遇するリスクが高くなります。

災害リスクを避けるために、国や都道府県、市町村が公表するハザードマップを見て、マンション計画地が災害地域内にあるか否かを確認する必要があります。

災害指定地域内の場合は、災害リスクを加味した上で慎重に検討しましょう。少なくとも、災害保険に加入するなどの備えが必要です。

【関連】マンション経営のリスクには何がある? リスク回避策も解説!

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マンション経営にかかる費用は、初期費用(イニシャルコスト)と継続費用(ランニングコスト)に大きく分けられます。それぞれ具体的にご紹介します。

マンション建築に伴う初期費用として、マンション建築費用、各種税金、各種保険料などが必要になります。

①マンションの建築費用
マンションの建築費用は、次の3種類に分類できます。

  • 本体工事費:建物本体の工事費用
  • 付帯工事費:上下水・ガス設備、駐車場・植栽整備費用など
  • 諸費用  :測量費、設計費、アパートローン取扱い手数料、司法書士報酬など

本体工事費の割合を100とすると、それぞれの割合は、「本体工事費:100」「付帯工事費:15~20」「諸費用:7~10」です。

本体工事費、付帯工事費は、以下のように計画地や建物の条件に応じ大きく異なってきます。

・計画地の地質、土質(硬い地質か?軟弱地盤か?)
・計画地の形状(整形地か?変形地か?平坦地か?傾斜地か?)
・計画地までの道路幅員(大型車両は搬入できるか?)
・建物構造(鉄筋コンクリート造か?鉄骨造か?木造か?)
・建物階数(エレベーターはあるか?消防設備増設はあるか?)

国税庁の「地域別・構造別の工事費用表(1㎡当たり)【令和5年分用】」によれば、構造別の工事費用(全国平均)は以下の通りです。

・鉄骨鉄筋コンクリート造:㎡26万5,000円 坪87万6,000円
・鉄筋コンクリート造  :㎡27万8,000円 坪91万9,000円
・鉄骨造        :㎡27万2,000円 坪89万9,000円
・木造         :㎡17万7,000円 坪58万5,000円

例えば、鉄筋コンクリート造(91.9万円 / 坪)でマンション建築を行う場合、延床面積が200坪であれば、「91.9 × 200 = 18,380(万円)」となります。これに別途、付帯工事費や諸費用が加算されます。

【関連】マンションの建設費の相場は? 条件別のシミュレーションや内訳を解説

②各種税金(不動産所得税・登録免許税・印紙税)
マンション建築時や購入時に、不動産取得税、登録免許税、印紙税が発生します。

不動産取得税は、マンション建築の際に収める都道府県民税です。税額は、「課税標準額(固定資産税評価額)× 税率」で算出されます。要件を満たせば軽減措置を受けられます。

登録免許税は、マンション建築の所有権保存、所有権移転に伴う登記手続きにおいて納める税金です。要件を満たせば軽減措置を受けられます。

印紙税は、マンション建築の際に建築請負契約書を作成します。その契約書は、さまざまな法律に基づいて作成されます。印紙税はそれらの法律の支えに対して納める国税です。

③各種保険料
損害保険には、以下の種類があります。

  • 火災保険
  • 地震保険
  • 賃貸住宅費用補償保険

注意点は、地震保険は単独では契約できず、必ず火災保険とセットで契約する必要があることです。長期で一括して支払う損害保険であれば、1年ごとの保険費を算出し必要経費として計上します。

④その他
初期費用はその他にも、以下の費用が必要になります。

  • 測量費
  • 建築設計費
  • 不動産投資ローン取り扱い手数料
  • 解体費(既存建物がある場合)
  • 立退き費(既存建物に入居者がいる場合)
  • 埋蔵文化財試掘費(計画地が埋蔵文化財指定区域内にある場合)
  • 司法書士報酬

マンション建築後、毎年かかる継続費用について解説します。

①各種税金(所得税・固定資産税・都市計画税)
マンション建築後、毎年必要になる税金として、所得税・固定資産税・都市計画税があります。

所得税は、マンション経営に伴う収入(家賃、共益費、駐車場収入など)から、必要経費や所得控除を差し引いた残額に、税率を乗じて課税される国税です。

固定資産税は、毎年1月1日時点での登記簿に、土地や建物の所有者として登記されている人に課税される市町村税です。税額は「固定資産税評価額 × 1.4%」で計算されます。

都市計画税は、市街化区域内にある土地や建物の所有者に対して、都市計画事業や土地区画整理事業に充てることを目的として課税される市町村税です。税額は「固定資産税評価額 × 0.3%」で計算されます。

②ローン返済費用
ローン返済費用は、毎月の出費の中で一番多額となります。

マンション経営を健全にするには、家賃収入に対してローン返済費用の割合(返済比率)を50%以下にする必要があります。50%を超えると、キャッシュフロー(手残り額)は少なくなり、危険な状態になります。

③管理委託費用
管理委託費用は、マンションの賃貸管理を管理会社に委託する場合に必要となる費用です。おおむね家賃収入の5%前後となります。

マンションにエレベーターが設置されている場合、管理委託費用は家賃収入の10%前後です。

一括借上げシステム(サブリース)を採用すると、管理委託費用は家賃収入の10~20%必要になります。

④修繕費用
修繕費用は、長期修繕費用と日常的な修繕費用に分類されます。

長期修繕費用は、12~15年周期で行う大規模修繕工事を指します。屋根、外壁、共用部分の修繕工事です。

日常的な修繕費用は、建物備え付けの給湯器やエアコン、給排水施設などの修繕費用です。建物規模や築年数、維持管理状態により、修繕費用は異なります。

⑤その他
共用部分の清掃費や水道光熱費などが別途必要になります。

マンション経営の収入は、入居者からの家賃、共益費、駐車料などです。マンション経営の投資効率は、利回りで評価します。

家賃収入は、マンション経営の根幹を成します。

入居者から毎月定額の家賃・共益費を回収します。駐車場がある場合、駐車スペースを借りる入居者から駐車料を回収します。なお、家賃・共益費には消費税は発生しませんが、駐車料には消費税が発生します。

自主管理の場合、家賃・共益費・駐車料は入居者からマンションオーナーの口座へ直接振り込まれます。

管理委託の場合、家賃・共益費・駐車料は入居者から不動産管理会社の口座へ振り込まれます。その後、不動産管理会社からマンションオーナーへ、管理委託料を差し引かれた残額が振り込まれます。

利回りには、次の3種類があります。

  • 表面利回り
  • 実質利回り
  • ROI(投資収益率)

それぞれについて説明します。

①表面利回り
マンション経営の表面利回りは、建築費に対する満室賃料(年間)の割合です。「グロス利回り」とも言います。

表面利回り = 満室賃料 ÷ 建築費 × 100(%)

ちなみに、表面利回りが5%以下のマンションは、アパートローンを組んでいる場合、キャッシュフロー(手残り額)は、ほとんどありません。フルローン(100%融資)の場合、赤字になることもあります。

②実質利回り
マンション経営の実質利回りは、(建築費+諸費用)に対する年間の(満室賃料 - 必要経費)の割合です。「ネット利回り」ともいいます。

実質利回り =(満室賃料 - 必要経費)÷(建築費 + 諸費用)× 100(%)

③ROI(Return On Investment):投資収益率
マンション経営のROIは、(建築費 + 諸費用)に対する年間の(満室賃料 - 必要経費 - ローン返済額)の割合です。実態に一番近い利回りとなります。

ROI =(満室賃料 - 必要経費 - ローン返済額)÷(建築費 + 諸費用)× 100(%)

ROIは、マンション経営の損益判断に利用できます。

・ROI > 0 : 黒字経営
・ROI = 0 : 損益分岐点
・ROI < 0 : 赤字経営

ここで、マンション規模の収支のシミュレーションをします。

【鉄筋コンクリート造3階建て1K18戸(延床面積:200坪)】
・本体工事費:1億8,380万円
・付帯工事費:2,757万円(建築工事費 × 15%)
・建築工事費:2億1,137万円(本体工事費 + 付帯工事費)
・諸費用  :1,480万円(建築工事費 × 7%)
・総事業費 :2億2,617万円(建築工事費 + 諸費用)
・1K家賃  :7.5万円/月・戸(約25㎡)
・自己資金 :5,617万円(総事業費の24.8%、建築工事費の26.6%)
・借入額  :1億7,000万円(自己資金の約3倍)
・借入金利 :3%(市場金利よりも高めに設定)
・借入期間 :35年

【シミュレーション結果】
<費用>
・総事業費      :2億2,617万円
・建築工事費     :2億1,137万円

<資金調達>
・自己資金      :5,617万円
・金融機関からの借入額:1億7,000万円

<家賃収入>
年間家賃収入(7.5万円/戸・月の場合):1,620万円

<年間支出>
・ローン返済額 金利3%   :785万円
・ローン返済比率      :48.5%)
・必要経費(家賃収入の20%):324万円
・支出合計         :1,109万円

<キャッシュフロー>
・キャッシュフロー(手取り額):511万円

<利回り>
・表面利回り    :7.7%
・実質利回り    :5.7%
・ROI(投資収益率):2.3%

なお、ROI=2.3%は、都市部のマンションであれば比較的良い数字です。

一方、地方部のマンションのときは、最寄駅からの距離もあわせて検討した方がいいでしょう。最寄駅から10分以内なら良い数字ですが、15分以上ならROI>3%は欲しいところです。

マンション経営に向いている人について解説します。条件にあてはまる人は、マンション経営を前向きに検討してみるとよいでしょう。

賃貸需要のある地域とは、最寄り駅から徒歩10~15分以内の立地です。最寄り駅も、特急や快速が停車する駅なら、なおよいでしょう。

広めの土地とは、最低でも約100坪(330㎡)は必要です。

建てられる戸数は、用途地域、建蔽率、容積率、道路幅員などの規制により一概にはいえませんが、10戸以上は欲しいところです。

【関連】「土地あり」で始めるアパート経営は有利! 注意点や成功のポイントも解説

金融機関は、アパートローンの融資を検討する際、約1~3割の自己資金を求めます。

ただし、ローン申請者の属性が良い(例えば、公務員、大企業勤務など)、担保力がある場合(多額の金融資産や計画地以外にも土地所有)などの場合、この限りではありません。

金融資産の相続税評価額は、100%評価になります。例えば、3億円の金融資産を所持している場合、相続税評価額は3億円となります。

しかし、3億円全額をマンション建築に投資すると、建物の相続税評価額は約35%相当の1億500万円まで落とせます。

両親からの相続や贈与などで土地を所有された人は、有効活用して新たな資産形成を検討したいところです。

その際、立地や賃貸需要などの条件に適合すれば、マンション経営を前向きに検討すべきといえます。

従って、賃貸需要のある立地に、相続などによって保有する土地があって、建築費の3割を出せる自己資金がある人が、マンション経営に最も向いており、成功率は極めて高いと言えるでしょう。

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マンション経営の大まかな流れは、下記のとおりです。

  1. マンション経営の目的の明確化
  2. 専門業者に相談
  3. 依頼する業者と契約
  4. 金融機関へアパートローン申請
  5. 着工
  6. 竣工検査
  7. 入居者募集、管理開始

何のためにマンション経営を行うのかを明確にします。目的が、「土地を有効活用しての収益化(年間〇〇〇万円以上のキャッシュフロー(手残り額)確保)」の方と、「節税対策(相続税・固定資産税・所得税)」の方では、マンションの規模や投資金額に違いが生じるからです。

マンション経営を手掛けるハウスメーカーや建設会社、不動産コンサルタントなどに相談します。

相談するときは、「マンション経営の目的を実現する上で必要な内容」を調査するように依頼することが大切です。マンション経営の目的を告げずに業者に相談すると、計画地に対して最大規模のマンションを計画・提案してくる傾向にあります。

目的をきちんと伝えた上で、以下のような内容を詳しく教えてもらいましょう。

  • 〇〇〇万円の収益をあげるために必要なマンション規模は?(戸数などはどれくらいか?)
  • 相続税を抑えるために必要なマンション投資額は?(相続税評価額がこの金額の場合はどのくらいなのか?)
  • 固定資産税を抑えるために必要なマンション投資額は?(マンションではなくアパートでも良い?)
  • 所得税を抑えるために必要なマンション投資額は?(マンションではなくアパートでも良い?)
  • 計画地に適した入居者層は?(ファミリー、単身者、女性専用、高所得者、中所得者、低所得者のどれか?)
  • 間取り、家賃設定は?
  • 空室・滞納への対応は?
  • マンションプランは?(配置図、平面図、立面図、間取図、パース〈外観や室内の立体図〉などはどうしたらいいか?)
  • 資金計画は?(アパートローンの融資額、家賃収入、ローン返済額、所得税、キャッシュフローなどはどうしたらいい?)

これらの内容を複数社に投げかけ、それぞれの提案書をもらって比較検討します。

また、入居者付けを行う不動産仲介会社に業者からの提案書を見てもらい、入居者募集がスムーズに進むか否かの判断を依頼することも大切です。

業者からの事業計画提案書に対して、不動産仲介業者が入居者募集に難を示すようであれば、プランを練り直しましょう。

【関連】土地活用の相談はどこにすればいい? 業者や専門家の選び方、注意点を解説

複数社の提案書を比較検討した上で、最もマンション経営の目的に適合すると判断した業者と、建築工事の請負契約を締結します。

その際、契約書の中に「ローン特約」を明記します。仮に、金融機関からアパートローンの融資を却下された場合に、無償で契約を破棄できる特約です。

アパートローンを利用するために、必要な書類を金融機関へ提出し、融資の審査結果を受けます。審査期間は金融機関により大きく異なりますが、目安として1週間~1ヶ月です。

アパートローンの融資審査を通過し、資金の目途が立ったら着工です。

建築工期の目安は、計画地が平坦で整形地の場合であれば、建物階数 + 3ヶ月です。例えば、4階建てマンションであれば、4 + 3 = 7(ヶ月)となります。

計画地が、傾斜地、変形地、軟弱地盤などの悪条件であれば、工期は延びます。

マンション建物が完成した場合、業者による自主検査、消防署による消防検査、市町村もしくは建築確認検査機関による建築確認完了検査が行われます。

各種検査を無事通過し問題が無ければ、マンションオーナーに引き渡されます。

マンションの管理委託を不動産管理会社に委託している場合、不動産管理会社が入居者募集を開始します。同時に、不動産管理会社による建物維持管理、清掃などが始まります。

自身で管理を行う場合、入居者募集を不動産仲介会社へ依頼します。また、建物維持管理、清掃などを定期的に行います。

マンション経営を成功につなげる五つのポイントを解説します。

マンション計画地に賃貸需要があるか否かは、最も重要な調査項目です。調査を依頼する業者任せにせず、自らも調査する姿勢を持ちましょう。例えば、計画地周辺の不動産会社を訪問し、マンション賃貸状況をヒアリングするなどです。

マンション経営では空室がでないように、入居者が満足できるような質の高いマンションを建てる必要があります。質の高いマンションとは、次の条件を備えています。

  • 計画地のマーケットに適合した規模・構造・仕様・間取り・家賃設定になっている
  • 入居者管理・建物維持管理を適切に行っている

これらは初めてのマンション経営の場合、検討がなかなかつかない部分かもしれませんが、賃貸需要と同様、不動産会社に丸投げせずに自分でも調べてみることが大切です。

表面利回り・実質利回りだけでは、マンション経営の実態はわかりません。必ず、利回りはROIという指標で検討することが大切です。

出費の中で一番大きな金額は、ローン返済額です。表面利回り・実質利回りは、計算式の中にローン返済額が反映されていません。

ROIの計算式は、ローン返済額が反映されていますので、実態に近い利回りを知ることが可能です。

マンション経営を始めるときは、相談先の不動産会社が提示してきた収支計画を入念にチェックする必要があります。悪意のある業者の場合、家賃設定や金利、必要経費、諸費用などの数字をごまかし、利回りやキャッシュフロー(手残り額)を良く見せようとします。

また、表面利回りを理解していても実質利回りを理解している営業マンは、それほど多くいません。ROIを詳しく説明できる営業マンも、あまりいないのが現状です。

他にも、実は事業収支がマイナスのマンションにもかかわらず、ROIを提示するとそれがわかってしまうために、あえてROIを提示しないところもあります。

このような業者が提示した収支計画書を鵜呑みにしてマンション建築を行うと、取り返しのつかない事態に陥ります。ROIを堂々と提示してくれる業者を選びましょう。

マンション経営に対する実績が、豊富な不動産会社を選択することは最低条件です。次の点をチェックしましょう。

  • 賃貸併用住宅の実績があるか?
  • 具体的な収益プランを作成してくれるか?
  • 市場調査をしっかりしてくれるか?

また、複数の業者の提案を比較検討することも大切です。複数の業者に依頼する場合、インターネットの土地活用プランの請求サービスを使うと手間が省け、非常に便利です。

Q. マンションとアパートの違いは?

マンションとアパートに明確な違いはありませんが、あえて違いを挙げると、マンションは、建築構造が鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、重量鉄骨造(S造)のいずれかが採用され、3階建て以上の共同住宅を指します。

アパートは、建築構造が木造、軽量鉄骨造のいずれかが採用され、2階建て以下の共同住宅を指します。

【関連】初めてのアパート経営! メリットからリスク、成功のポイントまで基礎知識をプロが解説

Q. マンション経営は何坪の土地があれば始められる?

用途地域、建蔽率、容積率、道路幅員などの建築基準法・都市計画法による規定により、マンションの建てられる規模(階数・戸数など)は異なり、一概には言えません。

ただし、目安として330㎡(約100坪)以上は、確保したいところです。330㎡未満であれば、アパートも並行して検討してみることをおすすめします。

Q. マンション経営は何年で元がとれる? 初期投資の回収期間は?

何を基準にするかで異なります。

表面利回りベースで検討すると、「表面利回りが10%の場合、100% ÷ 10% = 10年」、「表面利回りが5%の場合、100% ÷ 5% = 20年」となります。

キャッシュフロー(手残り額)ベースで検討するときは、上記で説明したROI(投資収益率)を参考にします。「ROIが4%の場合、100% ÷ 4% = 25年」、「ROIが2%の場合、100% ÷ 2% = 50年」となります。

Q. マンション経営を始める上で必要な資格は?

マンション経営は、資格が無くても始められますが、保有していると有利に進められます。

役立つ資格には、宅地建物取引士(国家資格)、賃貸不動産経営管理士(国家資格)、不動産実務検定(民間資格)、ホームインスペクター(民間資格)などが挙げられます。

不動産会社からの提案書が優れていれば、マンション事業を始める上で有利にはたらきます。インターネットの土地活用請求プランを活用し、多数の業者から事業計画書を提案してもらい、比較検討を十分に行いましょう。

マンション経営において大切なのは、「マンション経営は立派な事業であると認識する」「入居者ファーストで取り組む」ことです。

事業である以上、甘えは通用しませんし、甘えれば失敗します。マンション経営を成功に導くために、日々変化する状況に対して柔軟に対応しながら、現場で学ぶことをおすすめします。

(記事は2024年1月1日時点の情報に基づいています)

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