小田原市の相続無料相談窓口11選！ 無料相談先や注意点を解説
小田原市は神奈川県西部に位置しています。城山をはじめとする高級住宅街が広がる都市であることから、相続税や遺産分割を巡っての問題が増加する可能性はゼロではありません。相続トラブルに直面した際には、信頼できる専門家への相談が不可欠です。そこで今回は、小田原市民が無料で相談できる窓口や、失敗しない専門家選びのコツをご紹介します。
目次
1. 小田原市にある相続の無料相談先11選
相続手続きをスムーズに行うためには、専門家や行政機関のサポートを受けましょう。小田原市にお住まいの方は、主に以下の無料相談窓口を利用することができます。
- 小田原市内にある弁護士事務所
- 小田原市内にある司法書士事務所
- 小田原市内にある税理士事務所
- 小田原市役所
- 法テラス（日本司法支援センター）
- 神奈川県弁護士会県西支部による無料電話相談
- 神奈川県司法書士会小田原支部
- 東京地方税理士会小田原支部
- 横浜地方法務局西湘二宮支局
- 小田原税務署
- 神奈川県行政書士会小田原支部
1-1. 小田原市内にある弁護士事務所
弁護士は法律に関するあらゆる手続きや問題を解決できるプロフェッショナルです。相続においては以下のような業務を取り扱っています。
- 相続財産の調査
- 相続人の調査
- 預貯金の解約払戻し
- 遺産の名義変更
- 遺産分割協議書の作成
- 遺留分侵害額請求
- 遺言書の作成や検認申立
- 相続放棄（書類作成＋代理）
遺産分割のトラブルが発生している、または今後発生しそうな場合や、行方不明の相続人がいる場合には、弁護士事務所への相談をお勧めします。弁護士は、依頼をすれば代理人として遺産分割の交渉等を代理してくれるなど、問題解決に向けて全面的にサポートしてくれます。もし、当事者間で問題解決が難しい場合や複雑な法的トラブルが生じている場合には、早期に弁護士に相談することが重要です。
小田原市内には相続問題に対応した弁護士事務所があり、なかには初回相談を無料で行っている事務所もあります。この無料相談を利用すれば、気軽に専門家のアドバイスを受けることができます。ただし、無料相談は初回に限られる場合が多く、２回目以降は料金が発生することがあるため、事前に料金体系の確認をしておくことが大切です。
トラブルがこじれる前に、ぜひ無料相談を活用して、早期の解決を目指しましょう。
1-2. 小田原市内にある司法書士事務所
司法書士は主に不動産登記や商業登記などの登記手続きを専門に扱う専門家です。また相続においては主に下記のような業務を行えます。
- 相続財産の調査
- 相続人の調査
- 不動産の名義変更（相続登記）
- その他の遺産の名義変更
- 預貯金の解約払戻し
- 遺産分割協議書の作成（登記申請の添付書類として作成する場合のみ）
- 相続放棄（書類作成のみ）
遺産に不動産が含まれている場合は、相続登記が必要です。登記手続きを自分で行うのは非常に手間がかかり、困難を伴うケースも多いため、司法書士事務所に相談することをお勧めします。司法書士は、登記手続きの専門家であり、スムーズに相続登記を進めるための支援を行います。
司法書士事務所の中には、無料相談を提供しているところもありますが、無料相談が初回のみであるケースが多いため、事前に料金体系や相談内容を確認しておくことが重要です。初回無料で教えてもらえる、基本的な相続手続きの進め方や必要書類、注意点などを踏まえて、具体的な実行手順を考えましょう。
遺産に不動産が含まれていて、かつ、相続の状況が複雑な場合は、最初から司法書士事務所に依頼するのが賢明です。
1-3. 小田原市内にある税理士事務所
税理士は税務の専門家で、相続に関しては以下のような相談が可能です。
- 相続財産の調査
- 相続人の調査
- 相続税の申告
- 準確定申告
- 生前の相続税対策（タックスプランニング）
- 税務調査
相続財産が基礎控除を超えて相続税の申告が必要な場合や、相続税をできるだけ軽減したいと考えている場合は、税理士への相談をお勧めします。
無料相談を行っている事務所もあり、相続税の申告手続き方法や、基本的な申告書の作成方法等について丁寧に説明してくれます。無料相談を活用することで、初めての相続税申告でも安心して手続きを進めやすくなるでしょう。税理士に具体的に依頼（有料）をすることで、相続税申告の手続き等の煩雑な手続きを代行してもらえるため、負担を軽減できます。
さらに、生前に税理士に相談することで、相続税の節税対策についてもアドバイスを受けることが可能です。相続開始後に慌てて相談に赴くのではなく、計画的に準備を進めることをお勧めします。
相続税の申告手続きに悩んでいる場合や節税対策を検討している場合は、最初から税理士への依頼を前提として相談するのも一手です。
1-4. 小田原市役所
小田原市役所では、市民向けに市職員・弁護士・司法書士・税理士・行政書士の無料相談を提供しています。相続、離婚、多重債務などの法律問題について相談できます。各相談窓口の詳細については、小田原市のホームページと、下記の表を参照して下さい。
市役所の職員による相談窓口は気軽に利用できる点が大きなメリットです。また、いきなり専門家に相談するのは気が引けるという方や、一般的な情報をもとに相談の方向性を決めたいという方にとっては、市役所の相談窓口はベストな選択肢と言えるでしょう。ただし、相談担当者が必ずしも相続問題に精通しているわけではないため、複雑な相続のケースに関しては、十分なアドバイスが得られない可能性があります。相続トラブルが発生している場合や、正確な法的アドバイスが必要な場合は、初めから専門家に相談することをお勧めします。
| 相談窓口名 | 場所 | 電話番号 | 相談日時 |
|---|---|---|---|
| 一般相談 | 小田原市荻窪300 小田原市役所2階 14番窓口 地域安全課市民相談係 |
0465-33-1383 ※事前申し込み不要 |
月〜金曜 9時〜12時 13時〜16時 |
| 法律相談 | 同上 | 同上 ※相談日の2週間前の日の 8時30分から受付開始 |
水曜 13時30分〜 16時 |
| 税務相談 | 同上 | 同上 相談日の当日の ※8時30分から受付開始 |
毎月第3火曜 13時30分〜 15時30分 |
| 司法書士相談 | 同上 | 同上 ※相談日の当日の 8時30分から受付開始 |
毎月第2木曜 13時30分〜 15時30分 |
| 行政書士相談 | 小田原市中里273-6 川東タウンセンター マロニエ2階 集会室202 |
同上 ※相談日の前日の 8時30分から受付開始 |
毎月第3土曜 14時〜16時 |
1-5. 法テラス（日本司法支援センター）
法テラスはどこでも法的なトラブルの解決に必要な情報やサービスの提供を受けられるように、国によって設立された公的機関です。神奈川県内には複数の法テラスがあり、小田原市には「法テラス小田原」があります。
法テラスは、収入や資産が一定基準以下の方々を対象に、同じ問題につき3回まで無料で法律相談を提供しています。相談は、法テラスの事務所や法テラスと契約している弁護士・司法書士事務所で受けることができ、所定の条件を満たせば高齢者や障害がある方には自宅や入院先への出張相談も対応可能です。出張相談を希望する場合は、事前に最寄りの法テラスに問い合わせて手続きを確認しましょう。
法テラスを利用するための具体的な条件は法テラスのウェブサイトで確認できます。また、法テラスの窓口では弁護士や司法書士を自分で選ぶことはできませんが、法テラスと契約している専門家を通じて法テラスを利用すれば、そのままその専門家に依頼できるので、事実上専門家を自分で選ぶことが可能です。
法テラスのサービスを受ける際は、まず最寄りの法テラスに電話で問い合わせ、必要な手続きを確認しましょう。
| 事務所名 | 所在地 | 電話番号 | 予約受付日時 |
|---|---|---|---|
| 法テラス小田原 | 小田原市本町1-4-7 朝日生命小田原ビル5階 |
0570-078311 ※IP電話の場合は 050-3383-5370 |
平日9時～17時 |
1-6. 神奈川県弁護士会県西支部による法律相談
神奈川県には神奈川県弁護士会県西支部があり、県西支部はさらに4つのエリアに分かれていて、小田原市はエリア4に該当します。県西支部では定期的な無料相談会は実施していませんが、法律相談を希望する人は市役所の法律相談を利用できるほか、神奈川県弁護士会が設置した小田原法律相談センターで有料相談を受けることができます（1回45分以内で税込5000円）。
小田原法律相談センターでは相続に関する相談も受け付けています。事前にウェブサイトにある相談シートを記入し持参すると、効率的なアドバイスを受けることができます。
| 相談窓口名 | 所在地 | 電話番号 | 相談日時 |
|---|---|---|---|
| 小田原 法律相談センター |
小田原市本町1-4-7 朝日生命小田原ビル1階 |
0465-24-0017 | 毎週火曜 9時50分～12時50分 |
1-7. 神奈川県司法書士会小田原支部
神奈川県司法書士会は、県内の司法書士と司法書士法人が加入を義務づけられた団体で、県内各地に支部を展開しています。小田原市には神奈川県司法書士会小田原支部があり、司法書士会独自の定期的な無料相談会は行っていませんが、不定期に無料相談会が開催されることがあります。最新の開催情報は、司法書士会のウェブサイトでチェックしましょう。
また、小田原支部は前述の小田原市役所と連携した市役所での無料相談会も実施しています。さらに、司法書士会のホームページには「相続&遺言Q&A」のページがあり、相続や遺言に関する基本的な質問への丁寧な回答が掲載されています。相続や遺言に関する疑問をお持ちの方は、参考にしてみるとよいでしょう。
1-8. 東京地方税理士会小田原支部
税理士は、相続税の申告や相続税対策など、相続のうち税金に関わる部分を取り扱います。その税理士や税理士法人が必ず加入する団体が税理士会で、その支部は全国に設置されています。小田原市には東京地方税理士会小田原支部があります。
小田原支部では、毎週水曜日に税の無料相談会を実施しています。相談場所は東京地方税理士会小田原支部で、対面相談したい場合は事前に電話予約が必要です。電話での相談も可能なので、電話相談を希望する場合は小田原支部に直接電話しましょう。
また、東京地方税理士会小田原支部は、市役所と連携して無料の税務相談も実施しています。
さらに、東京税理士会の「納税者支援センター」では面談相談に加え、電話やオンラインでの相談も行っています。オンラインで相談したい場合はウェブサイトからの予約が必要です。なお、すでに税理士や公認会計士に依頼している人は相談できない上に、一度相談をしたら、2カ月経過後でないと次回の相談ができないので注意しましょう。
| 相談窓口 | 所在地 | 電話番号 | 相談日時 |
|---|---|---|---|
| 東京地方税理士会 小田原支部 |
小田原市本町4-20-39 小田原箱根商工会議所 会館6階 |
0465-24-0195 | 水曜 13時30分～16時00分 ※祝日・毎月25日以後の 水曜日と1月１日～10日・ 2月16日～3月15日を除く |
1-9. 横浜地方法務局西湘二宮支局
法務局は相続した不動産の名義変更（相続登記）の手続きを扱います。横浜地方法務局では、予約制で対面、電話、ウェブで登記手続き案内を受けることができます。登記手続き案内では申請書の書き方などの基本的なアドバイスがもらえますが、書類の作成や不備の確認を依頼することはできません。
また、横浜地方法務局は神奈川県内に複数の支局や出張所を置いていますが、不動産の相続登記手続きについては、不動産を管轄する管轄法務局で相談する必要があります。例えば、小田原市内にある不動産は、横浜地方法務局西湘二宮支局の管轄です。
相続登記をスムーズに進めるためには、事前に必要な情報をしっかり把握し、適切な法務局に相談することが大切です。
1-10. 小田原税務署
税務署は、相続税の申告や納付に関する相談を電話または対面にて受け付けています。対面での相談は予約が必要ですので、事前に電話で予約してから訪問しましょう。
相続税の納付義務が発生する場合、亡くなった方の住所地を管轄する税務署で申告と納付を行います。例えば、住所地が小田原市の場合の管轄は小田原税務署です。
なお、税務署では相続税の基本的な課税の仕組みや申告方法についてのアドバイスは受けられますが、申告書の作成代行や節税に関する個別具体的なアドバイスは行っていません。申告書を自分で作成するのが難しい場合は専門家に依頼しましょう。
相続税の申告は期限が定められており、期限を過ぎると加算税・延滞税といったペナルティとしての税金が課せられる可能性があるため、分からないことがあるときは早めに相談し、手続きを適切に進めることが大切です。
| 税務署名 | 所在地 | 電話番号 | 管轄地域 |
|---|---|---|---|
| 小田原税務署 | 小田原市荻窪440 | 0570-00-5901 (電話相談窓口) 0465-35-4511 (代表番号) |
小田原市、南足柄市、 足柄上郡（中井町、大井町、 松田町、山北町、開成町）、 足柄下郡（箱根町、真鶴町、 湯河原町） |
1-11. 神奈川県行政書士会小田原支部
行政書士は相続に関連する業務として、預金の払戻し手続きやすでに合意の成立している遺産分割協議書の作成、相続に関連して生じた許認可申請の代行などを取り扱います。
行政書士会は地域の行政書士（法人）が加入する団体で、会員の資質向上を目的とした研修会を開催したり、市民への法律的サポートの場を提供したりしています。小田原市には神奈川県行政書士会小田原支部があり、小田原支部では、定期的に無料相談会を開催しています。
無料相談会は事前予約制です。参加を希望する場合は、ウェブサイトで開催日程を確認後、電話で予約しましょう。
| 相談窓口 | 場所 | 予約電話番号 | 相談日時 |
|---|---|---|---|
| 神奈川県行政書士会 小田原支部 |
小田原市中里273-1 川東タウンセンター マロニエ2階 集会室202 |
0465-33-1383 ※予約時間：8時30分から（相談会 開催日前日のみ） |
毎月第3土曜 14時～16時 |
2. 小田原市の無料相談先選びで失敗しないためのポイント
小田原市で相続の無料相談先を選ぶ際は、以下の点に注目しましょう。
- 自分の抱える問題と専門家の取扱分野が一致しているか
- 無料相談だけで解決できる問題かどうか
- 一般的な情報で十分か、具体的なアドバイスが必要か
- 相談可能な時間帯や立地が自分に合っているか
2-1. 自分の抱える問題と専門家の取扱分野が一致しているか
相続に関連する業務は多岐にわたり、各分野について、相談先とすべき専門家は異なります。「どの専門家に依頼すべきか？」を適切に判断するために、まずは自分の抱える相続問題の分野を特定しましょう。
例えば、相続トラブルなら弁護士、相続登記は司法書士、相続税申告は税理士、というように相談したい分野が違えば、相談先となる専門家も必然的に違ってきます。
また、相続の専門家を選ぶにあたっては、すべての専門家が相続分野に特化しているわけではないことに注意が必要です。例えば、弁護士であっても、企業法務を主に取り扱う弁護士事務所は相続トラブルの対応経験が少ない場合があります。依頼を検討している専門家事務所の取扱い分野については、ホームページなどで事前に調べておきましょう。
2-2. 無料相談だけで解決できる問題かどうか
無料相談で得た専門家からのアドバイスを参考に自分で相続手続きを行う予定であれば、無料相談だけで十分かもしれません。しかし、問題が複雑なケースなど、自分だけで手続きを適切に進めるのが難しい時は、初めから専門家事務所に相談することをお勧めします。
専門家への依頼には費用が発生し、具体的な金額は専門家や依頼内容によってケースバイケースです。弁護士や司法書士への費用が支払えるか不安な時は、法テラスに頼るのも選択肢の一つです。法テラス（日本司法支援センター）は、依頼者が経済的に困窮していて資産や収入が一定の基準以下であるなど利用条件を満たす場合に、弁護士や司法書士への費用を立て替える支援を提供しています。ただし、税理士費用については立て替えの対象外なので注意が必要です。
2-3. 一般的な情報で十分か、具体的なアドバイスが必要か
相続に関する手続きのうち、基本的な申請書の書き方や相続税制度の一般情報が知りたいだけであれば、自治体や税務署の無料相談だけで十分足りるでしょう。しかし、法律トラブルの解決や相続税の節税のための、個別具体的なアドバイスが欲しい場合は、弁護士、司法書士、税理士などの専門家事務所を訪れることをお勧めします。
自治体が提供する無料相談では、相続手続きの基本的な情報を提供してもらえますが、相続税の節税対策や相続トラブルの解決策の提示といった個別具体的かつ複雑な要求には基本的に対応してもらえません。一般的な知識ではなく具体的な解決策が知りたい場合や、手続き自体を自分で進めるのが難しい場合は、専門家に直接相談しましょう。
2-4. 相談可能な時間帯や立地が自分に合っているか
相続手続きに関する相談先を選ぶ際には、相談場所や相談可能時間帯が自分のライフスタイルに合っているかどうかにも注目しましょう。忙しい日常生活を送っている人にとっては、基本的に平日の日中しか開放されない自治体の窓口よりも、土日や夜間にも相談を受け付けている窓口（一部の専門家事務所など）のほうが便利です。また、相談場所が自宅や職場からアクセスしやすい場所にあるかについても確認しましょう。駅から近い、駐車場が完備されている、など交通の便の良し悪しも重要なポイントです。
なお、窓口を直接訪れるのが難しい場合は、オンラインや電話相談を実施している事務所等を選ぶ方法もあります。
3. 相続に強い専門家の探し方
相続問題に詳しい専門家を探す方法としては、以下の例が挙げられます。
- インターネット検索を活用する
- ランキングや口コミは鵜呑みにしない
- 親族や知人に紹介をお願いする
- 相続ポータルサイト「相続会議」を利用する
3-1. インターネット検索を活用する
相続問題に詳しい専門家を探す際、まずはインターネット検索の利用をお勧めします。インターネット検索を活用すれば、自分の居住エリアや相談内容に合わせた効率的な専門家探しが可能です。
例えば「小田原市 弁護士 遺産分割協議」や「小田原市 税理士 相続税申告」など、地名と士業の種類（弁護士、税理士、司法書士など）、手続きの分野を組み合わせると、該当する専門家が見つかりやすくなります。
検索結果で複数の事務所が候補に挙がってきた場合は、各事務所のホームページを確認し、取扱業務や実績等が自分のニーズに合っているかを確認して比較検討しましょう。
3-2. ランキングや口コミを鵜呑みにしない
インターネット検索で専門家を探すと、事務所や口コミやランキングが表示されることがありますが、情報の信頼性については注意が必要です。
例えば、 「相続に強い弁護士ランキング」などのランキングは、あくまで特定のサイトが下した独自の評価であって、絶対的な評価ではないことを理解しておく必要があります。ランキング上位の専門家が、必ずしも自分にとってベストな相談先とは限りません。
また、 口コミは個人の主観です。専門家の人柄や対応の良し悪しについて、実際のところは相談してみないと分かりません。口コミで高評価・低評価だったとしても、それらを鵜吞みにせずに実際に自分の目で確かめることが大切です。
3-3. 親族や知人に紹介をお願いする
親族や知人から紹介された専門家に相談することは、比較的有効な手段と言えます。紹介者が実際にその専門家に依頼して問題を解決した事実があることは、安心感と信頼感につながります。しかし、紹介された専門家が自分にとってベストではない可能性があることも理解しておかなければなりません。
紹介してもらった専門家の取扱い分野や経験が、自分の抱える相続問題に合っているかを再確認することが重要です。実際の依頼に進む前に、専門家の主な取扱い案件、対応方法、料金体系について詳しく尋ねてみましょう。
3-4. 相続ポータルサイト「相続会議」を利用する
「相続会議」には小田原市内の事務所が掲載されているほか、近隣市にある相続に強い事務所も多数登録されています。
探したいエリアや具体的な相談内容による絞りこみ検索もできるため、自分に合った事務所を見つけるために役立ちます。
4. 小田原市の無料相談を有効に活用するコツ
限られた相談時間を最大限有効に使うためには、特に以下の4点に留意して相談に臨むことが重要です。
- 質問事項や不明点をメモにまとめておく
- 相談に関係する資料を可能な範囲で持参する
- 全ての事実をありのまま話す
- 問題が発生したらすぐに相談する
4-1. 質問事項や不明点をメモにまとめておく
専門家に相談する事前準備として、質問や不明点をメモにまとめておくことが重要です。相続手続きは複雑かつ専門的な内容を含むケースが多いため、可能な限り事実や情報を紙に書き出して、具体的にどの部分について悩んでいるのか、を整理していけば相談がスムーズに進みます。メモを作成する際は、各疑問点について「いつまでに、どこで、どのように、何をすべきか」と次の行動に繋がりやすいような項目を作るなどの工夫をしましょう。
無料相談は、制限時間が設けられていることが多いため、相談時間を最大限活用するためにも事前準備は必須です。また、情報をメモに書き出すだけでなく、相続に関する書類をまとめておくことで、より実りのある相談になるでしょう。
4-2. 相談に関係する資料を可能な範囲で持参する
専門家に相談する際は、相続に関係する資料を可能な限り集めて持参しましょう。資料を持参することで、より事実に即した正確なアドバイスを得られます。相続の相談では、不動産の登記事項証明書や預貯金通帳（各銀行の通帳）、株式に関する書類、遺言書（あれば）といった財産関係の書類や、亡くなった方の戸籍謄本、相続人の戸籍や親族関係が分かる書類といった身分関係の書類が重要です。
専門家に状況を素早く理解してもらい、限られた相談時間内で有用なアドバイスを受けるためにも、できる限りで構わないので、事前に必要書類を準備しておきましょう。
4-3. 全ての事実をありのまま話す
専門家から適切なアドバイスをもらうためには、ありのままの事実を全て伝えることが重要です。自分にとって不都合な事実もあるかもしれませんが、隠し事をすると、専門家から適切なアドバイスをもらえません。
また、相続トラブルにつながりそうな事実を隠すことで、後々トラブルが顕在化した際に解決が難しくなる場合があります。例えば、「相続人同士の仲が良くない」といった相続トラブルの芽がある場合は、気が引けるかもしれませんが包み隠さず伝えることが重要です。
4-4. 問題が発生したらすぐに相談する
相続手続きの中には、相続放棄や相続税申告、相続登記など、期限が設定されている重要な手続きがあります。期限を守らなかった場合、相続放棄ができなくなったり、延滞税や加算税を課されるといった不利益を被る可能性があります。また、手続きを放置していると、さらに問題が複雑化し、解決が難しくなることがあります。
特に相続トラブルに関しては、少しでも不安を感じたならすぐに専門家に相談することをお勧めします。初期の段階で専門家に相談し、問題が大きくならないうちに解決することが相続人全員にとっての最善策です。
5. 小田原市の相続事情
2025年現在の小田原市の人口は約18万5000人ですが、高齢化率が30%を超えており、今後も高齢化が進むことが予測されています。もっとも、高齢化は日本全体の問題であり、特に小田原市だけが高齢化が顕著であるわけではありませんが、高齢化に伴い小田原市内の相続手続きの件数が増えていくことは明らかでしょう。
小田原市の2024年における住宅地の地価公示の平均価格は前年から微増し、9万9843円となりました。不動産の価格は地価公示に一定の影響を受けるため、小田原市内に土地付きの家を持つ一般家庭であれば、相続税評価額が基礎控除を上回る可能性があります。基礎控除を超えた場合、相続税の申告が必要です。
また、裁判所による「令和5年司法統計年報 3 家事編」によれば、小田原市を含む神奈川県を管轄する横浜家庭裁判所にて2023年に取り扱った遺産分割事件（終局区分別）は968件で、全国の家庭裁判所で3番目に多い結果です。
こうした事情から、小田原市にお住まいの方は、なるべく早いうちから相続対策を検討することをお勧めします。
6. まとめ スムーズな相続には早めの準備と相談がカギ
小田原市内には、相続に手続きの悩みをサポートする専門家や自治体の無料相談窓口が複数あります。相続で不安や困りごとがある場合は、専門家に相談して、早期に問題解決に向けた一歩を踏み出しましょう。
相続の問題に対しては、弁護士、司法書士、税理士など、専門家によって得意分野が異なります。相談内容に応じた適切な専門家を選ぶためにも事務所のホームページや「相続会議」などを活用して、自分に合った専門家を選んで下さい。
「相続会議」では、相続業務を取り扱う各専門家が多数掲載されており、お住まいのエリアや相談したい内容で絞り込み検索をすることも可能です。検索結果に表示された複数の専門家を比較して、良いと思える事務所が無料相談を実施している場合は、気軽に利用してみてはいかがでしょうか。
（記事は2025年4月1日時点の情報に基づいています）
