目黒区の相続に使える無料相談窓口11選! 相続手続きに強い専門家を見つけるコツは?

目黒区は東京都内でも地価が高いエリアで、1平方メートル当たりの地価公示価格が200万円を超える場所もあります。そのため、区内に不動産を持っている場合は、相続税対策や遺産分割の進め方などを専門家に相談することが重要となります。そこで本記事では相続で失敗しないために、目黒区の無料相談先や相談のコツなどを紹介します。
目黒区は東京都内でも地価が高いエリアで、1平方メートル当たりの地価公示価格が200万円を超える場所もあります。そのため、区内に不動産を持っている場合は、相続税対策や遺産分割の進め方などを専門家に相談することが重要となります。そこで本記事では相続で失敗しないために、目黒区の無料相談先や相談のコツなどを紹介します。
目次
目黒区内で相続手続きをサポートしてくれる主な無料相談先は、以下の通りです。
司法書士は相続において主に不動産登記や裁判所に提出する書類の作成などを行います。主な業務には以下のようなものがあります。
不動産登記の手続き以外にも、相続財産を調べ上げる相続財産調査や、相続人に該当する人を調べる相続人調査など、相続に関する幅広い手続きに対応できます。
目黒区には初回無料相談に対応している事務所もあります。不動産を相続する場合は、あらかじめ無料相談で手続きの流れを確認しておくと安心です。
税理士は相続において相続税額の試算や相続税申告、税務調査が来た場合の対応など、税務全般を担当してくれます。
相続における税理士の主な業務内容は以下の通りです。
目黒区は地価が高いエリアなので、不動産を所有していると基礎控除を差し引いても相続税を申告・納付する義務が発生する可能性があります。特に住まいが持ち家の場合は注意が必要です。
相続税の申告期間は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内と定められています。目黒区には初回無料相談に対応している税理士事務所もあるので、相談は早めに始めましょう。
ちなみに、税理士と司法書士はどちらも相続業務に関わりますが、その専門分野と対応できる業務の内容が異なります。税理士は主に税金に関係する部分を、司法書士は主に不動産登記に関係する部分を担当しています。また、税理士も司法書士も、いずれも相続トラブルには対応できません。相続トラブルに対応できるのは弁護士です。
弁護士は、司法書士や税理士よりも幅広い手続きを取り扱えます。法律事務全般を取り扱えるほか、特に相続トラブルに対応できる点が特徴です。相続における弁護士の対応業務は以下の通りです。
目黒区での相続で心配なのが、相続する不動産が高額な場合です。遺産相続で実際にトラブルが起こった場合はもちろん、これから起こりそうな場合にも弁護士に相談しましょう。遺産の最低限の取り分である遺留分が侵害された場合も弁護士の出番です。
なかには無料相談を行っている事務所もありますので、相談の入り口として活用すると良いでしょう。ただし、2回目以降は有料になる場合もあります。
全国の自治体では、住民の法律に関する悩みに寄り添うための無料相談を行っているケースが多いです。目黒区では、弁護士による法律相談と税理士による税務相談、司法書士による土地・建物の登記相談を行っています。
いずれも無料で利用でき、オンライン相談に対応しているものもあります。詳しくは目黒区のウェブサイトから確認して下さい。
相談窓口 | 相談場所 | 電話番号 | 相談日時 |
---|---|---|---|
法律相談 | 予約時に確認 | 03-5722-9424 | 【面談・オンライン】 水曜、第1・第2・第5木 13時~16時 【面談・オンライン】 第3木曜 9時~12時 【面談のみ】 第4木曜 18時~20時 |
税務相談 | 同上 | 同上 | 火曜 (祝日の場合は翌日) 13時~16時 |
登記相談 | 同上 | 同上 | 第1金曜 (祝日の場合は休止) 13~16時 第3月曜 (祝日の場合は翌日) 13~16時 |
法テラスとは国によって設立された、身近な法的トラブルを相談できる施設です。トラブル解決に関する情報を無料で提供してくれる他、収入や資力が一定基準以下の人は無料法律相談を受けられる場合があります。
相談時間は1回30分までで、無料で相談できる回数は同一の問題につき3回までです。相談をするには下記表の電話番号から事前予約が必要になります。目黒区内には法テラスはありませんが、隣接している渋谷区には、弁護士会・渋谷法律相談センターに相談窓口が設置されています。
なお、高齢の人や体が不自由な人などは出張法律相談を受けられる可能性がありますので、出向くのが難しい場合は問い合わせてみてください。
注意点として、法テラスから利用申し込みをすると、こちらで相談する専門家を選ぶことができません。頼みたい法律事務所がある場合は、その事務所が法テラスと契約していれば法テラスを利用できるので、法テラスと契約している事務所経由で法テラスに申し込みましょう。
事務所名 | 住所 | 電話番号 | 予約受付日時 相談日時 |
---|---|---|---|
弁護士会・渋谷 法律相談センター |
渋谷区神南1-22-8 渋谷東日本ビル5階 |
03-5428-5649 | 【予約受付日時】 平日 9時30分~16時30分 (祝日及び年末年始は除く) 【相談日時】 毎週月曜~金曜 10時~12時 13時~16時 |
弁護士に相談したい場合は、全国各地域の弁護士が所属する弁護士会の相談窓口が便利です。東京都には東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会という3つの弁護士会があり、それぞれが相談窓口を設けています。
目黒区には弁護士会の相談窓口はありませんが、隣接する渋谷区などに相談窓口が設置されています。30分5500円(税込)の有料相談にはなりますが、東京都内の相談センターの数も多いので、自宅や勤務先から近い場所に相談窓口があるかを確認してみましょう。相談窓口はこちらから確認できます。
東京税理士会は全国に15ヵ所ある税理士会の一つです。目黒区には東京税理士会目黒支部があり、定期的に無料相談会を行っています。予約が必要になるので、相談希望の場合はあらかじめ相談日時を確認しておきましょう。
相談窓口 | 所在地 | 電話番号 | 相談日時 |
---|---|---|---|
納税者支援センター | 目黒区中目黒5-28-17 ニチエービル3階、4階 |
03-3715-1580 | 第1~第4木曜 13時~15時50分 ※詳細はこちら |
東京の司法書士が所属している東京司法書士会では、四谷と立川の2ヵ所で無料相談を行っています。東京司法書士会のウェブサイトから事前予約が必要です。相談方法によって問い合わせ先が変わりますので以下表を参考にしてください。
身体が不自由な人や事情により来所相談が難しい人は、出張による無料法律相談を利用できる場合があります。希望する場合は、利用条件をウェブサイトで確認してみましょう。
相談窓口 | 所在地 | 電話番号 | 相談日時 |
---|---|---|---|
東京司法書士会 総合相談センター (四谷) |
新宿区四谷本塩町4-37 | 03-3353-9205 | 月~金 14時~15時40分 |
三多摩 総合相談センター (立川) |
立川市曙町2-34-13 オリンピック第3ビル202-A |
042-548-3933 | 水 17時~20時 (祝日は除く) 土 13時~15時40分 (祝日は除く) |
電話相談 | ー | 03-3353-2700 | 月~金 10時~16時 (15時45分受付終了) |
042-540-0663 | 水・木 17時~20時 (19時45分受付終了) |
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リモート相談 | 03-3353-9205 | 月~金 14時~15時40分 |
各都道府県に設置されている行政書士会でも無料相談を実施しています。東京には東京都行政書士会があり、目黒支部では毎月第4金曜日に事前予約制の無料相談会を開催しています。
なお、行政書士が対応できる業務は遺言書やすでに合意が成立している場合の遺産分割協議書などの書類作成がメインです。別の士業の業務範囲と勘違いすると、せっかくの相談時間が無駄になってしまうので、あらかじめ相談できる範囲は確認しておきましょう。
相談窓口 | 所在地 | 電話番号 | 相談日時 |
---|---|---|---|
行政書士相談 | 目黒区上目黒2-19-15 | 03-5722-9424 | 第4金曜 (祝日の場合は翌週月曜) 13時~16時 |
目黒区を管轄する目黒税務署では、相続税全般に関する無料相談を受け付けています。相続税は、亡くなった人の死亡時の住所地を管轄する税務署に申告・納付する必要があるため、分からないことがあったら積極的に利用しましょう。死亡時の住所地が目黒区以外の区だった場合の相談先は、「税務署所在地・案内(東京都)」で確認できます。
相談にはあらかじめ予約が必要です。一般的な質問や来所相談が難しい場合は電話相談でも対応してもらえます。
注意点として、税務署では制度や手続きの一般的な案内をしてくれるにとどまり、申告書の作成や節税対策のアドバイスなどは行ってくれません。
税務署名 | 所在地 | 電話番号 | 管轄区域 |
---|---|---|---|
目黒税務署 | 目黒区中目黒5-27-16 | 03-3711-6251 | 目黒区 |
目黒区の土地や建物の登記、登記簿謄本の管理や交付などを行っている東京法務局渋谷出張所では、登記手続き全般の相談ができます。また電話相談では、登記に関する一般的な相談を受け付けています。ただし、法務局では登記申請の代理や法律相談には対応していない点に注意しましょう。
無料相談は個人の事務所でも行っている場合があります。利用できる時間は一般的に20分から60分前後と短いですが、自治体や各種団体にはない以下のようなメリットがあります。
専門家事務所の強みは、各分野に特化した幅広い専門知識にあります。相続税の対策や相続人の間でのトラブルといった実践的な知見が必要な相談の場合、最初から専門家事務所に相談した方がよいかもしれません。
特に、不動産が高額になりやすい目黒区においては、実績が豊富な税理士や弁護士が心強い味方になってくれます。また、相続業務を多く取り扱っている専門家は相続に関する経験が豊富なので、過去の事例から手続きのポイントや注意点を教えてもらえるメリットもあります。準備を円滑に進めたい人にもお勧めです。
専門家事務所は土日にも対応しているケースが多いです。平日に時間がとりにくい人や、親族で時間を合わせて相談に行きたい人にとってありがたいポイントといえるでしょう。
また、メールやチャットで連絡が取れる場合もありますし、オンラインでの相談に対応している事務所もあります。連絡が取りやすい時間帯や方法で事務所を選んでもよいでしょう。
相続でお世話になる専門家とは、長い場合1年以上も付き合っていくことになります。そのため、自分にとってコミュニケーションがとりやすい相手か、こちらの意図を汲んでくれるかなど、信頼して相続を任せられるかを確認しておくことをお勧めします。
チェックすべきポイントとしては、以下のような点が挙げられます。
特に費用については想定以上の金額が発生しないように、よく確認しておきましょう。可能であれば複数の専門家事務所を比較してもよいでしょう。
相続の手続きは2人以上の専門家に依頼することが珍しくなく、各専門家の間で連携体制が整えられている場合が多いです。信頼できる専門家を見つけたら別の専門家を紹介してもらってもよいでしょう。
事務所の中には、隣接士業とのネットワークによるワンストップサービスを売りにしているところもあります。手続きをなるべく少なくしたい場合や、手続きを急いでいる場合には事務所を選ぶポイントにしてもよいかもしれません。
相続に強い司法書士や税理士、弁護士を探す主な方法には以下のようなものがあります。
過去に相続手続きの経験がある知人や友人がいる場合は、当時依頼した専門家を紹介してもらってもよいでしょう。口コミやレビューなどより信頼性の高い情報が得られます。
ただ、最終的に依頼するかどうかは直接会ってから決めましょう。友人の顔を立てて二つ返事で契約してしまうと、自分や扱う案件との相性が悪かったときに、手続きがスムーズに進まなくなるかもしれません。
「相続会議」は、相続に強い全国の弁護士・税理士・司法書士を検索できるポータルサイトです。都道府県や市町村、相談内容などから絞り込んで探せるので、選択肢を選んでいくだけで条件に合う専門家が見つかります。
こだわり条件を使えば、19時以降も電話対応可能な事務所や初回無料相談を行っている事務所、オンライン相談に対応している事務所などの細かな条件も指定できます。専門家のプロフィールや案件ごとの料金なども掲載されているので、多くの事務所を見比べる時に便利です。まずは自分のエリアをチェックしてみてください。
Googleなどの検索エンジンで「目黒区 相続 弁護士」のように、専門家の種類とエリア名で検索して探す方法です。さらに細かく探したい場合は「無料相談」や「遺留分侵害額請求」などのワードを付け加えて検索しましょう。Google Mapを使えば地図上で探すこともできます。
ただ、検索エンジンを使うと手軽に多くの事務所を探せますが、各事務所のウェブサイトを個別に見て検討する手間がかかってしまいます。このことが負担であれば、ポータルサイトを利用するなどの方法で探してもよいでしょう。
Google Mapの口コミ機能や、口コミを投稿できるポータルサイトなどでは、専門家事務所を利用した人のリアルな声をチェックできます。専門家の人柄や対応、手続きのスムーズさなど、細かな点が知りたい人には参考になるでしょう。
ただし、これらの口コミはあくまで個人の主観によるものです。ときには依頼者との相性の悪さや、依頼者の個人的な感情などによって低評価を付けられている場合もあります。
専門家が本当に信頼できるかは、直接会って話してみないと分かりません。気になった事務所があった場合は、無料相談を活用して実際に確かめてみることをお勧めします。
相続の無料相談は、相続の概要を解説して、その後に必要な対応やかかる費用などの調整を行うステップの一つです。相談時間は一般的に20分から60分と短いので、限られた時間内で正確な情報を伝えられるように、以下のようなコツを押さえておきましょう。
無料相談で質問する内容は必ずメモにまとめておきましょう。内容はなるべく簡潔にして、質問に関連する情報もまとめておいてください。また相談時間も考慮して、優先度が高い疑問から質問するようにしましょう。
質問をする際には、本題に入るまでの状況説明に時間をかけ過ぎないように気を付けましょう。情報をまとめるのが難しい場合は、時系列や人物ごとに整理すると分かりやすくなります。
専門家に提出する情報は、都合が悪いことも包み隠さず分かりやすく伝えましょう。全ての情報が明らかにならないと、専門家も状況に合わせた適切なアドバイスができません。
また、相続に関係する人の情報も分かりやすく伝えましょう。相続人同士でトラブルが起こっている場合や、連絡が取れない相続人がいる場合などでは、特別な手続きが必要になる可能性があります。関係が複雑な場合は家系図をつくりながら情報を整理してみましょう。
情報を伝えるのが難しい場合は、積極的に資料や証拠を利用しましょう。相続人が多い場合や離婚をした人がいる場合などは、戸籍謄本、住民票などを用意し、場合によっては家系図を作成しておくと話がスムーズに進みます。
相続財産が多い場合も、専門家が状況を把握しやすいように資料にまとめておくことをお勧めします。
なお、十分な資料が集められなくてもそのまま相談に行って構いません。資料集めをしなければならないと思って相談に行くのが遅れてしまわないようにしましょう。
目黒区の人口は2025年1月1日現在、約28.1万人で東京都の人口の約2%に当たります。
目黒区は渋谷区、品川区、世田谷区、大田区に囲まれた、都心に近い場所に位置しており、区内には東急東横線や京王井の頭線など複数の路線が走っています。さらに区の東側は山手線の目黒駅、恵比寿駅、渋谷駅にも近いため、交通利便性が高いエリアといえます。
東京都による「令和6年地価公示 区市町村別用途別対前年変動率」によると、目黒区内の住宅地の地価公示の変動率は7.3%で、特別区の中で4番目に高いです。また、東京都による「令和6年地価公示 区市町村別用途別平均価格表」によると、目黒区の住宅地の平均価格は1平方メートル当たり109万800円で、特別区で7番目に高い額となっています。
そのため、目黒区内で不動産を含む相続が発生した場合、相続税の納付義務が発生する可能性があると予想されます。
また、目黒区内の相続をめぐる状況を知るために、裁判所が出している「令和5年司法統計年報 3 家事編」から、東京都を管轄する東京家庭裁判所が2023年に取り扱った遺産分割事件(終局区分別)の件数を見てみると、東京高裁管内に属する11都県のうち1番多い1768件となっています。
目黒区は土地の価格が全国でトップクラスに高いので、不動産の相続をめぐるトラブルに気を付ける必要があります。遺産分割の手続きや遺留分の保障など、専門的な知識が必要なことも多いので、早い段階で専門家に相談することが重要です。
相続の手続きには、さまざまな専門知識が必要なため、司法書士や税理士、弁護士などの専門家が頼りになります。特に相続する財産が多い場合や、相続人の間でトラブルが発生した場合などは専門家の力が不可欠です。
目黒区の専門家を探したい場合は、まず「相続会議」を使って自分の条件に合う事務所を探すところから始めてみましょう。相続会議は登録不要で使えますし、条件を選択していくだけで事務所を絞り込めます。スマートフォンからでも簡単に利用できるため、まずは隙間時間を活用して検索してみるとよいでしょう。
(記事は2025年3月1日時点の情報に基づいています)