目次

  1. 1. 相続財産調査をしたら財産整理をして「財産目録」を作る
  2. 2. 財産整理の仕方
  3. 3. 財産目録とは
  4. 4. 財産目録の使い方、提出先
    1. 4-1. 家庭裁判所で遺産分割調停を申し立てる
    2. 4-2. 司法書士や弁護士に相談をする
    3. 4-3. 税理士に相続税申告を依頼する
  5. 5. 財産目録の書き方
    1. 5-1. 資産の部と負債の部に分ける
    2. 5-2. 資産の種類と内訳、評価額を記入
    3. 5-3. 資産の合計額を記入
    4. 5-4. 負債の種類と内訳、残債の金額を記入
    5. 5-5. 負債の合計額を記入
    6. 5-6. 資産合計額から負債合計額をマイナスする
  6. 6. まとめ

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家族が亡くなった後、相続財産の調査をして財産を把握したら、まずは財産内容を整理して表にまとめ「財産目録」を作成しましょう。

せっかく財産内容を調べても、預貯金通帳のコピーや不動産の全部事項証明書などの資料をまとめずにばらばらに保管しておくと、実際にどのような財産がどれだけあるのかわかりにくくなります。遺産分割協議を進めるには、一覧表があると便利です。

調査した財産を整理するには、まずは「資産」と「負債」に分けましょう。

資産については、「不動産」「現金」「預貯金」「株式」「保険」「骨董品」「貴金属」など種類ごとに分類していきます。

さらに、一つひとつの財産について「評価額」を調べましょう。預貯金なら相続開始時の残高が評価額となりますし、不動産や株式などについては時価や相場価格を調べて明らかにする必要があります。

負債については、「借金」「買掛金」「未払い家賃」「滞納税」などの種類に分類していきます。その上でそれぞれどこからの負債なのか、いくらの残債があるのかを明らかにしていきましょう。

このように資産と負債、それぞれの内訳をきっちり整理しておくと、表にもまとめやすく、スムーズに遺産分割協議に入っていけます。

財産目録とは、相続財産の種類や内訳、評価額などをまとめた一覧表です。財産目録があると、遺産分割協議の際に「どのような財産があるのか」一覧で分かるので、話を進めやすくなります。それぞれの財産評価額も記載してあるので、誰がどの遺産をもらうのが公平なのかなども明らかになります。

また資産だけではなく負債内容も明らかになるので「相続放棄した方が良いのか」の判断にも役立ちます。

相続税がかかる事案では相続税の計算や申告書作成のために相続財産をまとめる必要がありますが、その際にも財産目録が役に立ちます。

財産目録を作成する中で、「相続税がかかるかもしれない」と思ったら、税理士に相談してみましょう。特例などを活用して、税負担を軽減する方法もあります。

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財産目録は、主に相続人が自分たちで遺産分割協議を進める際に使うものです。他にも以下のような場合に提出したり示したりすると、手続きがスムーズに進みます。

自分たちで遺産分割協議をしてもまとまらない場合、家庭裁判所で遺産分割調停を行う必要があります。このとき裁判所から財産目録の提出を要求されます。

遺産分割の方法に迷ったときなどには司法書士や弁護士に相談できます。そのとき、財産目録を用意してもっていくと理解してもらいやすくスムーズに話が進みます。

相続税が発生する事案では、多くの場合税理士に申告を依頼します。その際、財産目録を持参すると状況を理解してもらいやすくなります。

財産目録を作成する方法は、以下の通りです。

まずは表内に資産の部と負債の部を作りましょう。

財産整理した結果をもとに、資産の種類とそれぞれの内容、評価額を記入します。たとえば不動産については全部事項証明書の表題を引き写して相場価格を記入し、預貯金については金融機関名、支店名、預金の種類、口座番号と残高を書きましょう。

すべての資産の合計額を記入します。

負債の内容と残債の価額を記入します。葬儀費用についても負債の項目に含めます。

負債の合計額を記入します。

資産合計額から負債の合計額を引いて総計を算出し、記載します。

これで財産目録が完成します。

【関連】財産目録の書き方 ひな型付きでわかりやすく解説

財産目録の作成方法がわからない場合、司法書士や弁護士、税理士に相談すれば教えてもらえますし、作成を依頼することもできます。初回の相談は無料でできる事務所もあるので、遺産相続で迷ったら気軽に利用してみると良いでしょう。

(記事は2020年1月1日時点の情報に基づいています)

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