目次

  1. 1. 駐車場経営の「表面利回り」と「実質利回り」とは
    1. 1-1. 駐車場経営において利回りを計算する意義
    2. 1-2. 年間賃料と土地の価格から求める表面利回りの計算例
    3. 1-3. 年間の管理費などランニングコストを含めた現実的な実質利回りの計算例
    4. 1-4. 「月極」or「コインパーキング」で変わる利益とコスト
  2. 2. 利回りのシミュレーション
    1. 2-1. 月極駐車場のシミュレーション
    2. 2-2. コインパーキングのシミュレーション
  3. 3. 駐車場経営で利回りを高くするポイント
    1. 3-1. ニーズに応じた立地かどうか
    2. 3-2. 初期費用のコストとランニングコストを低く抑える
    3. 3-3. より収益を上げられる業者を選定する
  4. 4. まとめ

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駐車場経営などに投資をする際には「利回り」で投資を判断するのが一般的です。でも、単に利回りといっても、いろいろな種類がある点に注意が必要です。
特に駐車場経営については「表面利回り」と「実質利回り」の違いを押さえておきましょう。

そもそも駐車場経営において利回りを計算する意義は何なのでしょうか。
利回りとは「一定期間における投下した資本の回収率」です。
つまり、利回りを計算することで資本(投資したお金)が効果的に活用されているかどうかを判断できるのです。

さて、駐車場経営において利回りにはいくつかの種類がありますが、そのうち、表面利回りは単に年間の賃料と土地の価格から求められます。

表面利回り=年間賃料÷土地の価格×100(%)

なお、道路の舗装や設備の設置などで初期投資額がかかる場合には、土地の価格にそれらの初期投資額を含める必要があります。

一方、実質利回りでは年間の管理費などランニングコストも含める必要があります。

実質利回り=(年間賃料-管理費)÷土地の価格×100(%)

実質利回りの方が経費を含むことができるため、より実態に近い利回りだといえるでしょう。
投資判断の際には実質利回りまで算出しておくことが大切です。

駐車場には、大きく分けて月極駐車場とコインパーキングの2種類があり、それぞれ利益とコストが若干異なります。
まず、初期投資額についてはコインパーキングの方が設備を設置する必要があり、高額になりやすいです。
また、コストについても設備のメンテナンスが必要なことからコインパーキングの方が費
用が高くなることが多いでしょう。

コインパーキングと月極駐車場の初期費用などをまとめました

一方、利益については月極駐車場は長期間で貸し出し、毎月賃料を受け取るという形なのに対し、コインパーキングは利用した都度収入が発生する仕組みです。

コインパーキングと月極駐車場の利益・メリット
コインパーキングと月極駐車場の利益・メリット

うまく集客できれば、コインパーキングの方が大きい収益を得られますが、月極駐車場には安定した収益を得やすいという特徴があります。

ここでは、駐車場経営における利回りのシミュレーションを見ていきたいと思います。

まずは月極駐車場のシミュレーションです。
以下の条件で月極駐車場を経営する際の、表面利回りと実質利回りを見てみましょう。

  • 埼玉県の駅前
  • 50坪/2,000万円の更地(道路舗装済)
  • 1台10,000円で8台分の駐車スペースを確保
  • 委託管理費で収益の5%を支払う

表面利回りを計算すると以下のようになります。

8万円×12カ月÷2,000万円×100(%)=4.8%(表面利回り)

一方、実質利回りを計算すると以下の通りです。

(8万円-0.4万円×12カ月)÷2,000万円×100(%)=4.56%(実質利回り)

次は以下条件でコインパーキングのシミュレーションをしてみたいと思います。

  • 埼玉県の駅前
  • 50坪/2,000万円の更地(道路舗装済)
  • 設備レンタル費用で300万円
  • 駐車スペース6台/1時間あたり400円/稼働率25%
  • 委託管理費/メンテナンス費用で1台あたり0.3万円支払う

まず、計算しやすいように収益を求めてみましょう。

6台×24時間×365日×400円×25%=525.6万円

このコインパーキングでは年間525.6万円の収益が発生すると計算できます。

以上から、表面利回りを求めてみると以下のようになります。
525.6万円÷2,300万円×100(%)=約22.9%(表面利回り)

次に、実質利回りを求めると以下の通りです。
(525.6万円-0.3万円×6台×12カ月)÷2,300万円×100(%)=21.9%(実質利回り)
月極駐車場と比べると大きな収益を得られる可能性がありますが、例えば、近隣に競合のコインパーキングができるといった理由で大きく収益性が落ちてしまう可能性もあります。
初期投資額がやや高くなってしまう分、リスクも大きくなる点に注意が必要でしょう。

駐車場経営で利回りを高くしようと思えば、以下のようなポイントを押さえておくとよいでしょう。

  • ニーズに応じた立地かどうか
  • 初期費用のコストとランニングコストを低くする
  • より収益をあげられる業者を選定する

それぞれ解説します。

駐車場経営は周辺のニーズをしっかりリサーチすることが重要です。
例えば月極駐車場であれば、住宅街の中で家の駐車場に駐車しきれない車の需要、オフィス街であれば通勤用の自動車の駐車先としての需要が、それぞれ考えられるでしょう。
一方、コインパーキングであれば人気の商業施設の近くなどで需要があることが想定されます。
それぞれ、近隣の競合や賃料相場を調べたうえで、利回りがどのくらいになるのかまで、しっかり計算しておくことをおすすめします。

初期費用のコストとランニングコストを低く抑えることができれば、利回りを高められます。
初期費用については土地の取得費用を抑えられないか検討するとともに、コインパーキングの場合は、より安い金額でリースしてくれる業者を探すとよいでしょう。
ランニングコストについても同様で、委託管理費を安くしてくれる業者を選ぶことで利回りを高められます。
ただし、管理の質が低いようでは収益の悪化につながってしまう可能性があるため、実際に管理している物件を教えてもらうなどしてしっかり管理してくれるかどうかを見極めることも重要です。

駐車場経営がうまくいくかどうかは立地によるところが大きいですが、管理を委託する業者次第でより大きい収益をあげられることもあります。
例えば、月極駐車場であれば集客力のある不動産会社に管理を委託することで、空きを埋めてくれる可能性を高めることができるでしょう。
また、定期的に周辺相場をリサーチしてくれる業者であれば、必要に応じて料金改定を実施して集客力を上げ、最終的な収益を大きくするといったことが可能になります。

駐車場経営の利回りについて、考え方やシミュレーション、利回りを上げるためのポイントなどお伝えしました。
駐車場経営は利回りで考えることが重要ですが、単に利回りといっても表面利回りや実質利回りなど種類があることを押さえておきましょう。
また、実際に投資判断する際には実質利回りまで求めたうえで比較検討することをおすすめします。

(記事は2021年2月1日時点の情報に基づいています)

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