1.土地総合情報システムとは

土地総合情報システムとは国土交通省が不動産の安全な取引を推進することを目的に運営しているサイトです。

不動産は取引額が大きいにも関わらず、相場が把握しにくいことから、詐欺等に巻き込まれないようにするには、売主も買主も何らかの形で相場を把握することが適切といえます。

安全な不動産取引を推進するために、誰でも不動産の相場を把握できるように情報提供を行っているのが土地総合情報システムなのです。

土地総合情報システムのデータは国土交通省が不動産の取引当事者に行っているアンケート結果が元になっています。成約価格(実際に取引された価格のこと)を基にしたデータベースであるため、価格情報の信頼性は高いです。

不動産ポータルサイト(売り物件情報が掲載されている広告サイトのこと)では、売り出し価格しか調べることができないため、成約価格を知ることができる土地総合情報システムは情報の価値が高いといえます。

ただし、アンケートの回答は任意であるため、データ量としては少ない点が特徴です。
売り物件がある街で取引情報が1件も表示されないことも多く、相場が調べられないことも良くあります。

また、アンケート結果も個人情報が特定されないような形で公表されており、取引事例といっても場所や物件を特定することができない点も特徴です。

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2.土地総合情報システムの使い方

土地総合情報システムの使い方について解説します。
取引相場を確認するには、トップページから「不動産取引価格情報検索」をクリックします。

相場を検索できるのは、「土地」と「土地と建物」、「中古マンション」、「農地」、「林地」の5つです。

例えば、「土地」の取引情報を検索したい場合は、「種類を選ぶ」の中から「土地」をクリックします。

次に「地域を選ぶ」の中から調べたい地域を選択していきます。
地域の絞り方は「住所」または「駅名」のいずれかの方法で絞り込むことが可能です。

地域を選択すると、その地域の中にある事例の件数がカッコ内に表示されます。
例えば「東京都(4,709件)」と表示されていたら、東京都の中に4,709件の事例が存在するということです。

地域の条件を絞り込んだら、「この条件で検索」をクリックします。
例えば「東京都江東区大島」で絞り込むと下図のように12件の取引事例が羅列されます。

土地の場合、注目すべきは単価の部分です。
それぞれの土地取引に対して坪単価が表示されているため、そこから坪単価を推測することになります。

上記の例を見ると、150万円~270万円の中にある事例が多く、相場としては坪200万円前後と推測できます。

3.土地総合情報システムで「わかること」

土地総合情報システムで「わかること」について解説します。

3-1.土地単価の相場

土地総合情報システムでは、その名の通り「土地単価の相場」を把握することが可能です。
不動産の成約価格の把握方法としては、その他に国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営するレインズマーケットインフォメーションを利用する方法があります。

しかしながら、レインズマーケットインフォメーションでは、「マンション」と「戸建て」の成約価格の相場を調べることはできますが、土地だけの成約価格を調べることができないのが特徴です。

公的な情報システムで土地だけの成約価格情報を知ることができるサイトは他にないため、土地単価の相場を調べたい場合には、土地総合情報システムは有益なサービスとなっています。

3-2.農地や林地の相場

土地総合情報システムは農地や林地の価格を調べるときも有益なサイトです。
農地や林地の取引事例を閲覧できるサイトは他にないため、農地や林地の実際の価格を知りたい人にとっては便利なサービスといえます。

農地や林地についても、実際に取引を行った当事者に対して行ったアンケート情報を元にデータが開示されています。

3-3.戸建てやマンションの総額

土地総合情報システムでは、戸建てやマンションの総額を知ることも可能です。
土地総合情報システムで調べることができるのは「土地と建物」という表現となっており、必ずしも戸建ての取引事例とは限りませんが、実際には戸建ての事例が多くなっています。

また、マンションに関しても土地と建物の合計額である総額を調べることができる点も特徴です。

例えば「東京都江東区大島」で「土地と建物」を検索すると以下のように表示されます。

様々な規模や築年数の総額だけ羅列されるため、この情報で相場を把握することは正直いって難しいかもしれません。

4.土地総合情報システムでは「わからないこと」

この章では土地総合情報システムでは「わからないこと」について解説します。

4-1.物件の場所

土地総合情報システムでは、各取引事例の物件の場所がわからないことが特徴です。
アンケートに回答した取引当事者の個人情報に配慮し、物件が特定できない形となっています。

数字だけの羅列であり、「どこのどのような物件」なのかが把握できないことから、相場を把握しにくいというのが実際のところです。

マンションに関してもマンション名を特定できないため、相場の把握に利用するのは不向きといえます。

4-2.土地と建物の内訳価格

土地と建物の内訳価格がわからないことも特徴です。
「土地と建物」では総額しか分かりませんが、もし土地と建物の内訳価格がわかればそれぞれの単価を求めることができるため、自分の物件を比較しやすくなります。

土地と建物価格の内訳価格が表示されていれば、例えば妙に総額が高い事例であっても「建物価格が高いからこの事例は高い」といった理由がわかります。

しかしながら、内訳が分からないため、価格の成り立ちの理由を分析しにくく、相場の把握に利用するのは難しいです。

5.土地総合情報システムの適切な使い方

土地総合情報システムの適切な使い方について解説します。

5-1.住宅街の土地単価把握に利用する

土地総合情報システムは、住宅街の土地単価把握に利用するのが適切です。
土地総合情報システムには扱っているデータ数が少ないという特徴がありますが、戸建て住宅街であれば比較的多くの事例を見ることができます。

事例数が多い戸建て住宅街では、似たような物件が売買されているため、なんとなく相場を把握することができるようになっています。

一方で、戸建てやマンションでは、総額しか分からず、また物件も特定できないことから相場を把握しにくいことが特徴です。

戸建てやマンションの相場を把握するなら、詳細に条件を絞り込めるレインズマーケットインフォメーションの方が適しています。

5-2.あまり過信し過ぎない

土地総合情報システムを利用する際は、自分の調査結果をあまり過信し過ぎないことも注意点です。

土地総合情報システムは情報が少な過ぎるため、不動産鑑定士であってもここから相場を把握することはできません。

開示される情報だけではわからないことが多過ぎることから、数字を見てもかえって相場を誤認する可能性もあります。

相場は複数の査定結果を比較すれば把握できますので、相場調査はほどほどにしておくことも一つの考え方です。

まとめ

以上、土地総合情報システムの使い方について解説してきました。
土地総合情報システムとは不動産の成約価格の取引事例がわかる情報サイトのことです。

土地総合情報システムでは、「土地単価の相場」や「農地や林地の相場」を知ることができます。
一方で、「物件の場所」や「土地と建物の内訳価格」を知ることはできません。土地総合情報システムを利用する場合には、主に住宅街の土地単価把握に利用することが適切です。

(記事は2021年12月1日時点の情報に基づいています。)