1.アパートの平均家賃収入

首都圏及び関西圏におけるアパートの平均賃料を以下に示します。

出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「2020年報マーケットウォッチ」(http://www.reins.or.jp/pdf/trend/nmw/NMW_2020/NMW_2020_2_2.pdf)、公益財団法人近畿圏不動産流通機構「2020年度・近畿圏年刊市況レポート」(http://www.kinkireins.or.jp/trend/nenpo/2020/pdf/27.pdf)
出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「2020年報マーケットウォッチ」(http://www.reins.or.jp/pdf/trend/nmw/NMW_2020/NMW_2020_2_2.pdf)、公益財団法人近畿圏不動産流通機構「2020年度・近畿圏年刊市況レポート」(http://www.kinkireins.or.jp/trend/nenpo/2020/pdf/27.pdf)

アパートの賃料は、立地の良い場所ほど高くなります。
東京都の平均賃料が最も高く、月額7.1万円となっています。

例えば60坪の土地にアパートを建てると、「2階建てで1Kタイプ8戸」のようなアパートを建てることができます。

1部屋あたりの賃料を月7.1万円とした場合、8戸なので月額賃料収入は56.8万円、年間賃料収入は681.6万円となります。

2.アパートの建築費

構造別にみるアパートの建築費相場は下表の通りです。

木造や軽量鉄骨造は2階建てのアパートに適しています。
3階建て以上のアパートになると、重量鉄骨造や鉄筋コンクリート造が採用されます。

シェアが上位の大手ハウスメーカーは軽量鉄骨造を得意としています。
また、木造は借主の印象が芳しくないという理由も手伝い、昨今のアパート建築は軽量鉄骨造が主流となっています。

軽量鉄骨造の相場は坪80万円~100万円程度ですので、アパートの建築費相場というと概ね坪90万円程度が標準的です。

3.アパートの利回り

この章では、アパートの利回りについて解説します。

本来、不動産投資の利回りは分母に土地価格が含まれて計算されます。
ただし、アパート経営は元々土地を持っている人が行うことが多いため、この章では分母に土地価格を含まない利回りについて解説します。

3-1.表面利回り

表面利回りとは、年間家賃収入を建物投資額で割った利回りのことです。
表面利回りの計算式は以下の通りです。

  • 表面利回り=年間賃料収入÷建物投資額

ここで、建築費の坪単価を90万円とした場合、「第1章 アパートの平均家賃収入」で紹介した賃料を用いると、表面利回りは下表のように計算されます。

上表の利回りは、分母に土地価格を含んでいないため、立地が良い場所ほど高くなっています。
全国の主要都市の表面利回りは7~8%程度、東京は10%を超えています。

3-2.NOI利回り

NOI (エヌオーアイ:Net Operating Income「実質的な運用益」)利回りとは、家賃収入から支出を控除したものを指します。
年間NOIを建物投資額で割ったものをNOI利回りと呼びます。

NOI利回りは、アパートオーナーの資金力を考慮外としており、「物件そのものの稼ぐ力」を表しています。

  • NOI利回り=年間純収益(NOI)÷建物投資額

家賃収入から差し引く費用項目は以下のものになります。

【NOIを求めるときの費用】

  • 固定資産税および都市計画税
  • 損害保険料(火災保険等)
  • 管理委託料(管理会社へ支払う管理料)
  • 軽微な修繕費(クロスの張替え費用や空室対策費用等)
  • 入居者募集費用(仲介手数料)

NOIを計算する費用合計額の家賃に対する経費率は、一般的に「15%~30%程度」です。

例えば、NOIの経費率を25%と仮定した場合、実質的な運用益であるNOIは家賃に対して75%となります。

年間NOIを家賃収入の75%、建築費の坪単価を90万円と仮定したときのNOI利回りは下表の通りです。

全額自己資金でアパートを経営したときは、NOI利回りに近い利回りが得られることになります。

3-3.キャッシュフロー利回り

NOIから、さらに「借入金の返済額」と「税金」を控除したものをキャッシュフローと呼びます。

  • キャッシュフロー=NOI-借入金の返済額-税金

借入金の返済額は投資家の資金力に依存するため、キャッシュフロー利回りは投資家の資金力も加味した収益力を表す利回りとなります。

  • キャッシュフロー利回り=年間キャッシュフロー÷建物投資額

仮に、借入金の返済額を家賃収入の50%、税金を家賃収入の5%、NOIの経費率を25%とした場合、最終的な手残りであるキャッシュフローは家賃収入の20%です。

年間キャッシュフローを家賃収入の20%、建築費の坪単価を90万円と仮定したときのキャッシュフロー利回りは下表のようになります。

借入金の返済や税金等の額にもよりますが、アパートのキャッシュフロー利回りは一般的に1~3%程度が目安となります。

4.儲かるアパートにする方法

この章では儲かるアパートにする方法について解説します。

4-1.建築費を極力抑える

アパート経営で利回りを上げるには、建築費を極力抑えることが必要です。
建築費を抑えるには、主に以下の2つを行うことがコツとなります。

【建築費を抑える方法】

  • 相見積もりを取る
  • 減額提案を受ける

1つ目は相見積もりを取るという方法です。
工事費を下げるには、専門的な知識が相当必要であり、また各部材の相場にも精通していなければなりません。

そのため、一般の人でも工事費を下げるには、複数のハウスメーカーから見積もりを取って安い金額のものを選ぶことが最も効果的となります。

相続会議の土地活用プラン請求サービスを使えば、無料で複数のハウスメーカーからアパートの見積もりを取ることができるため、工事費を安く抑えることができます。

また、見積もりを取った後は、ハウスメーカーに減額提案をしてもらうことで建築費をさらに落とすことが可能です。

ハウスメーカーに対して、「工事費を落とせるアイディアが欲しい」と頼めば、予算に近づけるように減額提案を出してくれます。

はじめてアパート経営をする人でも、きちんと工事費を抑えることができますので、「相見積もり」と「減額提案」の2つのステップは必ず踏むようにしましょう。

4-2.ワンルームタイプにする

アパートの利回りを上げるには、ワンルームタイプにすることが基本です。
ワンルームタイプは1部屋あたりの家賃総額が小さいことから、賃料単価を高くすることができます。

賃料単価が高くなれば、必然的に利回りも高くなります。
また、ワンルームはファミリータイプに比べて賃貸需要も高く、空室リスクも低いため、アパート経営の安定化に繋がります。

一方で、建築費に関しては、ワンルームの方がファミリータイプよりも高くなります。
各住戸には、それぞれバスやトイレ、キッチン等の住宅設備が設置されますが、同じ延べ床面積ならワンルームの方が戸数は多くなり、住宅設備の数も増えるため、建築費も高くなるのです。

ただし、建築費は若干割高になったとしても、賃料単価の上昇の方が効果は高いため、結果的にはワンルームの方が利回りは高くなります。
よって、建築費は若干上がったとしても、気にせずにワンルームを選択することがコツです。

4-3.自己資金を増やす

自己資金を増やすことも儲かるアパート経営をする方法の一つです。
自己資金を増やせば借入金が少なくなるため、毎月の借入金返済額が減少し、キャッシュフロー利回りが向上します。

NOI利回りが同じアパートに投資をする場合であっても、資金力があって借入金の返済額は少ない人の方が儲かるというのがアパート経営です。

まとめ

以上、アパート経営はいくら儲かるかについて解説してきました。

アパートの平均賃料は、立地の良い都市部ほど高くなります。
アパートの建築費相場は、木造なら「坪70万円~90万円」、軽量鉄骨造なら「坪80万円~100万円」程度です。

儲かるアパートにするには、「建築費を極力抑える」や「ワンルームタイプにする」といった方法があります。
アパート経営の収益性がわかったら、早速にプランを請求することから始めてみましょう。

(記事は2021年11月1日時点の情報に基づいています。)