トランクルームを経営するメリット・デメリット 適した場所の条件とは
相続した土地の活用先として、トランクルーム経営を考えている方もいらっしゃるでしょう。 トランクルーム経営にはどのようなメリット・デメリットがあり、どのような立地の土地が向いているのでしょうか? 本記事では、トランクルーム経営についての費用やメリット・デメリット、活用に向く土地の見極め方などご紹介していきます。
相続した土地の活用先として、トランクルーム経営を考えている方もいらっしゃるでしょう。 トランクルーム経営にはどのようなメリット・デメリットがあり、どのような立地の土地が向いているのでしょうか? 本記事では、トランクルーム経営についての費用やメリット・デメリット、活用に向く土地の見極め方などご紹介していきます。
目次
ここでは、トランクルーム経営を検討する際に、最初に押さえておきたい経営方式の違いや費用面を解説していきたいと思います。
トランクルームの経営方式は、大きく以下2種類に分けられます。
一括借り上げ方式では、トランクルームを設置した後、トランクルーム業者に一括で貸し出します。
賃貸経営におけるサブリース契約と同じで、収益が安定しますが管理委託方式と比べると収益性に劣ります。
一方、管理委託方式ではトランクルーム業者に管理を委託しますが、利用者から直接賃料を受け取ります。
このため、契約がない期間は収益を得られないというリスクがあるものの、一括借り上げ方式と比べて高い収益を目指すことが可能です。
トランクルーム経営では、どの程度のサイズのトランクルームを設置するかにもよりますが、200~500万円程度の初期費用がかかると考えるとよいでしょう。
トランクルームそのものの費用以外に、土地に固定するための基礎の施工費用などが含まれます。
トランクルーム経営には、どのようなメリット・デメリット(リスク)があるのでしょうか?
それぞれ解説していきます。
トランクルーム経営のメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
土地活用にもいろいろな方法がありますが、アパート・マンション経営のように多額の初期費用が必要なわけではなく、修繕費もあまりかからないという特徴があります。
そして、居住用施設でないこともあり、立地的にアパート・マンションや一戸建て賃貸だと厳しくても、トランクルーム経営であれば取り組みやすい点もメリットです。
その他、土地の形や管理のしやすさなども居住用施設でないことからくるメリットだといえるでしょう。
一方、トランクルーム経営には、以下のようなデメリット(リスク)があります。
アパート・マンション経営など居住用施設の場合、固定資産税や相続税などで大きな節税効果を期待できます。
一方、トランクルームの場合は、それと比べると見劣りしてしまうでしょう。
現状では、トランクルーム自体の需要がそこまで大きくなく、アパート・マンションにおける仲介業者(不動産会社)のように客付けを行ってくれる業者が少ないこともあり、集客が難しい点もデメリットだといえます。
トランクルーム経営を始めるのであれば、どのような土地がおすすめなのでしょうか?
ここでは、4つのポイントをご紹介していきます。
トランクルームは人が住むわけではないため、土地の形や日照、騒音などを気にする必要がありません。
アパート・マンションなど居住用施設としての活用が難しくても、トランクルーム経営であれば検討できるケースがあるでしょう。
土地の形が不整形でも構いませんが、トランクルームは荷物の出し入れをする必要があるため、前面道路が幅の広い道路で車利用がしやすいかどうかが重要なポイントとなります。
トランクルームを設置した後、敷地内で転回できるだけの十分な広さがあるかについても確認しておくようにしましょう。
トランクルームは、家の中には入らない荷物を置く場所として利用されます。
このため、マンションや建売住宅など、住居地域から近い土地の方が集客しやすいといえるでしょう。
周囲にマンションや建売住宅があるかなど、事前に市場性をチェックしておくことが大切です。
土地活用を検討する際には、エリアごとに定められた用途地域を確認しておかなければなりません。
用途地域とは、エリアごとに建てられる建物の種類などを規制するものです。
トランクルームは法律上「倉庫業を営まない倉庫」に分類され、「第一種・第二種低層住居専用地域」や「第一種中高層住居専用地域」では建築できないこととされています。
トランクルーム経営を検討しているのであれば、用途地域がこれらに該当しないか確認しておくことが大切です。
トランクルーム経営について、経営方式の種類やメリット・デメリット、向いている土地の見極め方などご紹介しました。
トランクルーム経営を検討するならば、最初にトランクルームの専門業者に相談することになるでしょう。
その際、同じ提案内容でも、業者によって価格が異なることがあります。
少しでも初期費用を抑えて経営を始めるためにも、必ず複数の業者へ相談することが大切です。
(記事は2021年4月1日時点の情報に基づいています)