資金なしでも土地活用できる方法とは? メリット・デメリットを解説
ご両親から相続した土地を活用したいけれど資金がなくて悩んでいる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、少ない資金で土地を活用していきたいと考えている方に向けて、初期投資を抑えて取り組める土地活用について、それぞれのメリット・デメリットを交えながらご紹介していきます。本記事を読むことで、すぐに自己資金を用意できないという方も効率的に土地活用する方法が見つかるでしょう。
ご両親から相続した土地を活用したいけれど資金がなくて悩んでいる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、少ない資金で土地を活用していきたいと考えている方に向けて、初期投資を抑えて取り組める土地活用について、それぞれのメリット・デメリットを交えながらご紹介していきます。本記事を読むことで、すぐに自己資金を用意できないという方も効率的に土地活用する方法が見つかるでしょう。
目次
土地活用というと、まとまった額の初期投資が必要と考えている方も多いでしょう。それは間違いではありませんが、中には資金ゼロでも土地活用できる方法もあります。ここでは、資金ゼロで土地活用できる方法として以下の6つをご紹介します。
それぞれについてメリット・デメリット等を見ながらお伝えします。
定期借地権とはあらかじめ定めた期間、土地を貸し出すという契約形態です。通常の借地ですと、一度貸し出すと自分が必要になった時すぐに契約を解消できないというデメリットがありますが、定期借地権であれば期間満了時に契約を解消できます。
土地を貸し出すだけなので初期費用ゼロで進められますし、空室など気にすることなく長期間安定した収入を得られるでしょう。ただし、賃料の相場はその土地の固定資産税のおおよそ3倍程度と、多くの収益は見込めません。
借主を探すには不動産会社に相談するとよいでしょう。
土地信託とはプロに土地を託して収益を上げてもらい、信託報酬を支払った残りの額を受け取れるというものです。初期投資や経営に関する知識が不要ですが、収益を上げられる土地と判断されなければそもそも土地信託できません。また、信託報酬が収益額を下回った場合には損失を負担しなければならないといった点に注意が必要です。土地信託は主に信託会社を相手に行います。
等価交換とは、マンションなどの建設に対して土地を提供する代わりに、マンションが完成した後は出資比率に応じて所有権を受け取れるといったものです。初期投資なく建物の所有権を持つことができるというメリットがあります。一方、デベロッパーに手数料を支払う必要があることから、自分で建物を建てるのと比べると損をする可能性がある点や、建物を第三者と共有しなければならないといった点がデメリットになるでしょう。
等価交換を考えるのであれば、等価交換を実施しているデベロッパーに相談する必要があります。
建設協力金方式とは入居を希望するテナント(店舗)から出資を受け、建物建築後はテナントから受け取る賃料から出資を受けた分について返済し、残りを収益として受け取る方式です。返済中の収益は少なめになってしまいますが、初期投資ゼロでも始められるというメリットがあります。
建設協力金方式で土地活用するには、不動産会社を通してコンビニエンスストアなどの事業を始めたい人を探す必要があるでしょう。
土地を売却して得た資金で、新たに活用できそうな土地や収益物件の購入などをする方法です。土地を売却して利益が出た場合、税金を納める必要がありますが、こうした買い替えについては一定の要件を満たすことで課税を繰り延べできる特例の適用を受けられます。
買い替えを検討するのであれば、まずは購入したい土地や収益物件を探す必要があるでしょう。
将来的に本格的な土地活用をする前に、一時的に駐車場などにしておく方法です。駐車場にも月極駐車場やコインパーキングといった種類がありますが、中でも月極駐車場で道路の舗装もしない形にすれば、元の土地の状況にもよりますが、資金ゼロからでも活用を検討できます。
不動産会社に管理を任せる場合は毎月手数料を支払う必要がありますが、借主も探してもらえるため手間もかかりません。
資金ゼロで土地活用する方法としてローンを活用する方法も考えられるでしょう。
この場合の土地活用法としては以下のようなものが考えられます。
所有する土地や新しく建築する建物を担保に融資を受け、融資後は建設した建物からの収益で返済していくことになります。
通常、建築に必要な額の1~2割程度を自己資金として用意する必要がある中、満額の融資を受けることになる分、審査は厳しいのが一般的です。
特に2010年代後半からは「かぼちゃの馬車」騒動などを背景に融資環境が厳しくなっています。また、そうでなくとも満額借入とすると、それだけ毎月返済額が大きくなってしまうため、経営が厳しくなるという点にも注意する必要があるでしょう。
ここでは、資金なしで土地活用した場合の失敗例や成功例についてご紹介していきたいと思います。
資金なしで土地活用する場合の失敗例としてよく挙げられるのが、やはり毎月の返済額が大きくなってしまうということでしょう。土地オーナーとしては、できるだけ初期投資額を抑えて土地活用を始めたいというのはよく分かります。
しかし、当然のことながら借入額が大きくなればそれだけ返済額が大きくなり、返済額が大きくなると経営が厳しくなります。土地活用して得られる賃料と返済額の差が十分でないと、突発的に補修が必要になったり、築年数が古くなって家賃が減ったりしたタイミングで赤字になりやすくなります。
資金なしで土地活用を成功させた例を見てみると、やはりもともと土地の価値が高かったということが多いようです。収益不動産は土地と建物の合計額で売買されますが、土地オーナーが土地の上に建物を建てる際には、建物代金分のみについて融資を受ければよいということになります。
このため、仮に満額借入で土地活用を始めても十分な賃料を得られる可能性が高いですし、売却する際にもローンを返済した上で十分な収益を残せる可能性が高いでしょう。
融資を受ける方法以外の土地活用法についても、土地の価値は重要な要素になります。所有されている土地が、客観的に見てどの程度の価値があるかを把握することが大切だといえるでしょう。
資金なしでできる土地活用法についてご紹介しました。
本記事でご紹介した通り、資金ゼロでも土地活用できる方法は複数ありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。ご自分の所有されている土地がどのような土地活用法に向いているのか、本記事の内容を参考にされてみてください。実際に土地活用される時は、そもそも資金ゼロで土地活用して問題ないかなど、土地活用を専門に行う会社など専門家に相談するとよいでしょう。
(記事は2020年12月1日時点の情報に基づいています)