相続などで引き継いだ実家も住む人がいなければ空き家になります。空き家も維持管理の費用がかかるため、利用や活用の計画がなければ、売却も視野にいれる必要が出るでしょう。空き家を売却する場合、「どのくらいの税金を払うのか」「税金の軽減はあるのか」といった税金のことが気になる人も多いのではないでしょうか。

今回は、空き家を売却したときの税金について解説します。

相続した実家は約7割が空き家に

国土交通省の空家実態調査(以下、同調査)によると、実家を相続した場合、約3分の2の人がそのまま空き家にしています。

しかし空き家にも固定資産税、都市計画税といった税金や、清掃・庭木の剪定・修理などの維持管理費がかかります。同調査によると、年間の維持管理に要する費用は、5万円未満という回答が48.9%と約半数ある一方、5万円以上という回答も42.1%あり、その中には20万円以上50万円未満(10.0%)、50万円以上(2.2%)など高額な費用を負担しているケースもあります。これらは保有を続ける限り毎年のコストとして空き家の所有者にのしかかってきます。

国土交通省の空家実態調査(以下、同調査)によると、実家を相続した場合、約3分の2の人がそのまま空き家にしています。

しかし空き家にも固定資産税、都市計画税といった税金や、清掃・庭木の剪定・修理などの維持管理費がかかります。同調査によると、年間の維持管理に要する費用は、5万円未満という回答が48.9%と約半数ある一方、5万円以上という回答も42.1%あり、その中には20万円以上50万円未満(10.0%)、50万円以上(2.2%)など高額な費用を負担しているケースもあります。これらは保有を続ける限り毎年のコストとして空き家の所有者にのしかかってきます。

一方、同調査では、空き家を所有している人に今後5年程度のうちの利用意向について尋ねたところ、「所有者や家族などが利用する」が24.3%、「そのまま賃貸したり建替えて賃貸する」が6.4%と空き家を利活用したいとする人が合わせて約3割いたのに対し、「売却する」と回答した人はわずか8.8%という結果でした。

しかし、「不明」「無回答」「取り壊す」を合わせると35.3%もあり、空き家を将来どうするかを決めかねている人も多いと推測されます。全国的な空き家の追跡調査はありませんが、時間の経過とともに売却の割合は増加していくと考えられます。

調査では、空き家を所有している人に今後5年程度のうちの利用意向について尋ねたところ、「所有者や家族などが利用する」が24.3%、「そのまま賃貸したり建替えて賃貸する」が6.4%と空き家を利活用したいとする人が合わせて約3割いたのに対し、「売却する」と回答した人はわずか8.8%という結果でした。

しかし、「不明」「無回答」「取り壊す」を合わせると35.3%もあり、空き家を将来どうするかを決めかねている人も多いと推測されます。全国的な空き家の追跡調査はありませんが、時間の経過とともに売却の割合は増加していくと考えられます。

空き家を売却した場合の税金は?

不動産を売却すると譲渡所得の対象に

不動産を売却して、利益(譲渡所得)が生じた場合には、譲渡所得に対して税金がかかります。
譲渡所得は以下の計算式で計算します。

譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用)

譲渡所得に税率を乗じて税額を計算しますが、税率は所有期間が5年以下の短期譲渡は39.63%、5年超の長期譲渡は20.315%と、短期か長期かにより大きな差があります。実家のように相続によって取得した不動産の場合は、被相続人の取得日を引き継ぐことができるため、ほとんどの場合が長期譲渡になります。

譲渡所得の詳細については、「相続した不動産にかかる費用は?名義変更・登記から売却まで整理」をお読みください。

空き家を売却するときに気をつけること

相続した実家が空き家の場合、気をつけなければいけないのは、取得費です。取得費は多いほど、譲渡所得が小さくなりますが、相続で取得した不動産の場合、取得費が少ししか認められない場合があるのです。

例えば、父が購入した実家を相続した場合は、当時の契約書や売買時の資料があれば、購入金額や取得時の諸費用が分かります。

しかし、当時の契約書がなくなってしまった場合や、先祖代々の家の場合は、取得費が分かりません。譲渡所得の計算において取得費が分からない場合には、売却価格の5%を「概算取得費」とすることとされています。
実際の取得費は概算取得費よりも多かったはずなのにその証拠がなければ、譲渡所得が大きくなり支払う税金も多くなってしまいます。

そのため、父母や祖父母が実家を建築・購入した場合は、当時の契約書などが残っているか、あらかじめ調べておくことも大切です。

空き家の売却には税金の特例がある

相続した実家の空き家を売却する場合には、譲渡所得に対する税金が軽減される特例があります。それが「空き家の譲渡所得の特例」です。これは、一定の要件を満たす空き家を売却する場合、譲渡所得から特別控除の3,000万円を控除できるというものです。したがって計算式は次の通りとなります。

譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除3,000万円

この特例は、相続日から3年以内の年末までに売却をすると適用されますが、最も重要な適用要件は、昭和56年5月31日以前に建築された建物であることです。その他の要件については「相続した不動産にかかる費用は?名義変更・登記から売却まで整理」で詳しく解説をしているのでお読みください。

また、この特例は2023年3月31日までの売却が適用の期限となっていますので、こちらも注意が必要です。

相続税を払った場合には税金が安くなることも

相続税を支払った人が、相続した不動産を売却した場合、相続税のうちの一定額を取得費に加算できる特例があります。この特例は、相続税の申告期限の翌日から3年以内に、相続した不動産を売却した場合に適用されます。
この場合の譲渡所得は次の計算式で求めます。

譲渡所得=売却価格-{(取得費+加算する相続税額)+譲渡費用}

加算する相続税額は、下の計算式で計算した金額です。                 

加算する相続税額=譲渡した人の納付すべき相続税額×(譲渡資産の相続税の課税価格÷債務控除前のその人の相続税の課税価格)

建築時期などの要件に当てはまらず「空家の譲渡所得の特例」が使えない人でも、相続税を支払った人は、この特例が使えれば、税金が軽減される可能性があります。

なお、「相続税加算」と「空家の譲渡所得の特例」は、いずれかの選択適用となります。
どちらの特例も適用できる場合は、どちらを適用したほうが税金がより少なくなるのかを検討した上で選択するのが良いでしょう。

まとめ

税金のしくみや特例を知っていれば、対策や行動も変わります。
例えば、空き家の売却の3,000万円の控除の特例や、相続税加算の特例も、適用される売却の期限が分かっていれば、期限内に売却するための準備もできるでしょう。

不動産は高額な財産ですので、税金で得をする場合も損をする場合も影響は小さくありません。
必要に応じて専門家に相談をしながら、最善の方策をとるようにしましょう。

(記事は2019年12月1日時点の情報に基づいています)