実家の建て替え費用

まず、実家の建て替え費用について解説します。

●解体費用

一般的な住宅の解体費用の相場は以下の通りです。

※「1平米」は0.3025坪ですので、平米数に0.3025を乗じると坪面積が算出できます。

住宅の広さは延床面積が30~35坪程度のものが一般的となります。木造の解体費用の相場は坪4万円~5万円程度なので、木造戸建て住宅の解体費用は150万円程度となることが多いです。

●一般住宅の新築工事費用(30坪~)

一般住宅の新築工事費用の相場は以下の通りです。

一般住宅の広さは延床面積が30~35坪程度のものが多いです。仮に木造で30坪の一般住宅を建てた場合、建築費は1800万円~2400万円程度となります。

●二世帯住宅の新築工事費用(50坪~)

二世帯住宅の新築工事費用の相場は、一般住宅とほぼ同じです。

二世帯住宅の広さは延床面積が50~60坪程度のものが多いです。仮に木造で50坪の二世帯住宅を建てた場合、建築費は3000万円~4000万円程度となります。

■解体と新築の補助金

次に、解体と新築の補助金について解説します。

●解体の補助金

解体に関しては、自治体によっては補助金制度を設けている場合があります。国の補助金はありません。

自治体の補助金は、主に「不燃化対策」または「耐震化対策」を目的とした補助制度があります。

「不燃化対策」の場合、自治体の木造住宅密集地域内にある建物が解体補助金の対象となります。

一方「耐震化」の場合、旧耐震基準(1981年5月31日よりも前に確認申請を通した建物)が対象となることが多いです。

例えば、東京都世田谷区には、「建物の不燃化に向けた助成制度」という不燃化対策のための解体補助金が存在します。世田谷区内の太子堂や三宿といった一部の木造住宅密集地域内にある建物は、一定の要件を満たすと1平米あたり27000円までの補助金をもらうことが可能です。

【参考】
世田谷区の建物の不燃化に向けた助成制度

また、東京都大田区では「木造住宅除却工事助成事業(耐震化助成事業)」という耐震化対策のための解体補助金が存在します。大田区内にある昭和56年(1981年)5月31日以前に新築の工事に着手した木造建築物で、一定の要件を満たすものは最大で解体工事費の3分の2(限度額75万円)までの補助を受けることができます。

【参考】
大田区の木造建築物耐震化助成事業

自治体の設けている補助金制度では、補助額は解体工事会社に支払った後に入金されるルールとなってきます。そのため補助金を使う場合でも、解体工事会社に支払う分の現金は用意しておくことが必要です。解体を行う際は、必ず物件がある自治体に補助金制度があるかどうかを確認しましょう。

●新築の補助金

新築に関しては、「地域型住宅グリーン化事業」という補助金制度があります。これは、グループと呼ばれる国土交通省の採択を受けた事業者団体が建てる省エネルギー性や耐久性等に優れた木造住宅に対して補助金が交付される制度です。

地域型住宅グリーン化事業では、建築の依頼者(発注者)に対して補助が行われるのではなく、グループが補助を受けます。

グループは、原木供給・製材・建材・設計・施工等の地域の中小工務店を中心にした事業者で構成されています。

依頼者はグループに対して建物建築を依頼すると、グループが補助金を受けて建物を建築することができるため、割安で建物を建てることができます。

地域型住宅グリーン化事業の補助額は、住宅の種類によって下表のような補助上限額が定められています。

長期優良住宅とは、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき、所管行政庁による認定を受けた住宅のことです。

高度省エネ型は、「都市の低炭素化の促進に関する法律」または「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」に基づき、所管行政庁による認定を受けた住宅のことを指します。

ゼロ・エネルギー住宅とは、高性能断熱や高効率な設備等の導入と、太陽光発電等の再生可能エネルギーの導入によって、年間の一次エネルギー消費量の収支がおおむねゼロとなる住宅のことです。

上表の住宅には、地域材(木材)を利用すると20万円、三世代同居対応住宅とすると30万円の補助金の加算があります。

地域型住宅グリーン化事業の補助金を受けるには、グループに一定の要件を満たす住宅建築を依頼することがポイントです。

グループに関しては、一般社団法人木を活かす建築推進協議会が運営する以下のサイトで検索することができます。

【地域型住宅グリーン化事業が利用できるグループの検索サイト】
地域の住まいづくりのお手伝い(地域の住まいづくりのお手伝い)

■贈与を受けるときの特例制度

住宅の建築に関しては、「住宅取得等資金贈与の非課税特例」という贈与制度を利用することができます。

一定の要件を満たすと、以下の金額まで贈与を受けても贈与税が非課税となる制度です。

※消費税率10%が適用される場合

「質の高い住宅」とは、以下のいずれかの要件を満たした住宅となります。

【質の高い住宅】

  • 断熱等性能等級(3)の等級4の基準又は一次エネルギー消費量等級(3)の等級4もしくは等級5の基準に適合していること
  • 耐震等級(3)の等級2もしくは等級3の基準又はその他(3)の免震建築物の基準に適合していること
  • 高齢者等配慮対策等級(3)の等級3、等級4又は等級5の基準に適合していること

住宅取得等資金贈与の非課税特例を利用するには、贈与者(お金をあげる人)と受贈者(お金をもらう人)が以下の要件を満たすことが必要です。

また、床面積は40平米以上240平米以下という制限があります。その他、詳しい要件は以下の国税庁ホームページをご参照ください。

【国税庁HP】
No.4508直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税(No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税)

■まとめ

以上、実家の建て替え費用について解説してきました。
実家の建て替え費用は、解体費用に150万円程度の費用が必要です。
一般住宅を建てるなら1800万円~2400万円程度、二世帯住宅なら3000万円~4000万円程度の新築工事費用が必要となります。

解体では、要件に当てはまると自治体の補助金を利用できるケースがあります。
新築では、地域型住宅グリーン化事業の要件に合致すると補助金を使って建物を建てることができます。

贈与を受けて建物を建てる場合、住宅取得等資金贈与の非課税特例を利用することが可能です。

実家の建て替え費用の概要がわかったら、気になるハウスメーカーなどにプランの相談をしてみましょう。

(記事は2021年10月1日時点の情報に基づいています。)