1.アパートの建築費の相場

構造別にみるアパートの建築費相場は下表の通りです。

2階建てアパートであれば、木造や軽量鉄骨造と呼ばれる比較的安い構造を選択することができます。

3階建て以上となると、地震時の揺れを抑えるという観点から、重量鉄骨造や鉄筋コンクリート造といった構造が採用されることが一般的です。

ローコストのアパート経営を行うのであれば、安い構造を選択できる2階建て以下で行うことが基本となります。

2.アパートの建築費をローコストで抑える方法

この章ではアパートの建築費をローコストで抑える方法について解説します。

2-1.建築費は下がらない前提で極力今すぐに建てる

ローコストでアパートを建てるには、建築費は下がらない前提でなるべく今すぐに建てるという決断も必要です。

ここ数年、建築費は上昇傾向が続いており、「今年が一番安い」状況が続いています。
以下に、建築費の値動きを表す建築費デフレーター(住宅総合)と、土地価格を表す地価公示価格(全国の全用途の平均土地単価)の過去20年間の推移を示します。

出典:建築費デフレーター「国土交通省」(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/jouhouka/sosei_jouhouka_tk4_000112.html)、地価公示「国土交通省」(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000043.html)
出典:建築費デフレーター「国土交通省」(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/jouhouka/sosei_jouhouka_tk4_000112.html)、 地価公示「国土交通省」(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000043.html)

建築費と土地価格の値動きは、おおむね一致していますが、ぴったり連動しているわけでもありません。

土地価格については、2013年ごろより上昇が続いていますが、2013年頃から日銀が異次元金融緩和と呼ばれる超低金利政策を始めたことが大きな要因です。

一方で、建築費については、上昇の要因が異なっているとされています。
建築費の上昇の主な要因とされているのは人手不足です。

建築費に関しては、2011年に東日本大震災が生じたことで、復興事業に多くの職人が東北地方に集中したことから建築費が一旦上昇しています。
土地価格は、2011年はまだ下落が続いています。

その後、建築現場では職人の高齢化による退職者も増え始めたことから、慢性的な職人不足に陥り建築費の上昇傾向が続いている状況です。

職人不足は建築業界の構造的な問題であるため、簡単には解消されず、建築費はなかなか下がらないのではないかという見方が強いです。

ここ数年は、「建築費は今年が一番安い」という状況が続いているため、先送りしないことがローコストで建てるコツとなっています。

2-2.ハウスメーカーに設計施工方式で依頼する

ローコストでアパートを建てるには、ハウスメーカーに設計施工方式で依頼するのがトータルコストを安く抑えるポイントです。

設計施工方式とは、設計会社と施工会社が同じ会社となる発注方式のことを指します。
設計施工一括方式とも呼ばれます。

大手ハウスメーカーは建物を施工する施工会社でありながら、社内に一級建築士が内勤しており、一級建築士事務所にもなっています。
ハウスメーカーに依頼すれば設計も施工も全て対応してくれます。

設計会社と施工会社が別の場合は分離方式(設計施工分離方式ともいう)と呼ばれます。
分離方式とは、独立した一級建築士事務所に設計だけを依頼し、別の工務店等の施工会社に建物を建ててもらう方式になります。

まず、設計施工方式では、設計料が安くなるという特徴があります。
大手ハウスメーカーに設計施工で依頼した場合、設計料は建築費に対して1~3%程度です。
それに対して、一級建築士事務所に分離方式で依頼した場合、設計料は建築費に対して5~8%程度となります。

また、設計施工はハウスメーカーの社内の設計者がその会社で最もコストが安くなる方法で設計することが通常です。

価格競争力をアップさせるためにその会社の強みを生かした設計を行うことから、ハウスメーカーに設計施工で依頼すると自然とトータルコストが安くなります。

2-3.ハウスメーカーに相見積もりを取る

ローコストでアパートを建てるには、設計施工のハウスメーカー同士で相見積もりを取ることがコツです。

分離方式で1つの設計に対して複数の施工者から見積もりを取る方法もありますが、分離方式では設計がその会社の強みを生かした内容とは限らないため、分離方式による相見積もりは必ずしも安くはなりません。

そのため、コストを安くするには、設計施工を行うハウスメーカー同士の相見積もりを取ることが効果的なのです。

また、ハウスメーカーは大量にアパートを建てているため、建築資材を安く調達できる能力を有しており、コストパフォーマンスが高くなっています。

さらに、ハウスメーカーは工場でほとんどの部材を製作する工業化工法を用いることから、施工の品質が高く、工期も短いという特徴があります。

よって、相見積もりはハウスメーカーに依頼することがコスト面だけでなく、品質面と工期の面でも優れています。

ハウスメーカーにアパートの見積もりを取る際は、相続会議の土地活用プラン請求サービスが便利です。

ハウスメーカーの営業担当者を知らない人でも、無料で複数のハウスメーカーにアパートの見積もりを依頼できます。
相見積もりの際はぜひ利用してみてください。

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2-4.木造を選択する

アパートでコストを抑えるには、基本的には木造を選択することが一番安くなります。
ただし、アパートはシェアが上位のハウスメーカーが軽量鉄骨を得意としている会社が多いため、軽量鉄骨が主流となっています。

準大手クラスになると、木造を得意とするハウスメーカーも増えてきます。
木造を選択する場合は、準大手クラスのハウスメーカーも含めて検討することがポイントです。

尚、昨今はウッドショックと呼ばれる木材価格が高騰している現象が生じています。
軽量鉄骨の方が安くなるケースもありますので、構造は軽量鉄骨も含めて検討することをおすすめします。

2-5.設備と仕上の仕様を落とす

設備と仕上の仕様を落とすことも建築費を下げるコツです。
どのように下げるのかというと、ハウスメーカーから減額提案を受けるのが比較的簡単にできる方法となります。

ハウスメーカーから見積もりを取っても、それで終わりではなく減額提案を依頼するとコストダウン案を提示してくれます。
減額提案を受ければ、当初見積もりから5~10%程度価格が下がる可能性はあります。

2-6.プロパンガスを選択する

ローコストでアパートを建てるには、プロパンガスを選択するという方法もあります。
プロパンガス会社は都市ガスと競争しているため、プロパンガスの導入を条件にエアコン等を無料で設置してくれるサービスを行っています。

ただし、プロパンガスの物件はガス代が高いため、入居者に敬遠される要因となります。
入居期間も短くなり、空室が発生しやすい要因にもなるため、慎重に検討することが必要です。

2-7.部屋の広さを40㎡以上とする

部屋の広さを40㎡以上とすると、新築時の不動産取得税を安くできます。

本来、アパートはワンルームタイプで単身者をターゲットとした方が賃料単価も高く、空室リスクも低いです。
3LDKでファミリー層をターゲットとするよりも、ワンルームの方が収益性は高くなります。

ただし、40㎡であれば広めの1LDKもしくは2DKとなるため、単身者のニーズもギリギリ狙える範囲となります。

そのため、ワンルームよりは収益性は落ちますが、不動産取得税を抑えるという意味では40㎡の部屋を検討してみるのも一つです。

まとめ

以上、ローコストで始めるアパート経営について解説してきました。
アパートの建築費相場は、木造なら「坪70万円~90万円」、軽量鉄骨造なら「坪80万円~100万円」程度です。

建築費を抑える方法としては、「ハウスメーカーに相見積もりを取る」や「木造を選択する」等がありました。
コストを抑える一つの手段として参考にしていただけると幸いです。

(記事は2022年4月1日時点の情報に基づいています。)