目次

  1. 1. 「終活」は「終」と「活」に分けると始めやすい
  2. 2. 「終」でやること
    1. 2-1. 生前整理
    2. 2-2. 資産(管理・整理)
    3. 2-3. 医療介護
    4. 2-4. 葬式、お墓
    5. 2-5. 相続
  3. 3. 「活」でやること
    1. 3-1. 健康
    2. 3-2. 資産(見直しと改善)
    3. 3-3. 仕事
    4. 3-4. 住まい
    5. 3-5. 生きがい
  4. 4. 終活の始め方:まずはエンディングノートから始めてみる

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「終活」は、大きく「終」と「活」の分野に分けられます。

終活を「終」と「活」の文字に分けて整理します
終活を「終」と「活」の文字に分けて整理します

「終」は亡くなったときのための準備、「活」はこれからの人生を自分らしくいきいきと過ごすための活動です。終活で行うことも、この「終」と「活」のどちらかにあてはめてみると、すっきりと整理ができます。そうすれば、終活の中でもそれぞれの人にとって大切なことが見えてきます。

「終」では、終末期や亡くなったあとに家族が手続きや判断に困らないように、意思表示や財産などの整理をしておきます。

長く生活しているとモノが捨てられずにだんだんと増えていきますが、相続後に自宅を引き継いだ家族が困るのがこれらの処分です。

振り返ってみて一年間一度も使わなかったものは、これからも使わないものと割り切って断捨離を始めましょう。捨てるときには惜しくても捨ててしまえば意外とすっきりし、かえって前向きな気持ちになれるかもしれません。

人との交流を整理することも終活の一つです。これからもお付き合いを続けたり、いざというときにお世話になったりする人の連絡先を書いておくと「終」にも「活」にも役に立ちます。

たくさんの金融機関に口座を持っていると、相続後の名義変更の手続きが大変です。不要な口座は解約し、必要最小限の口座数にまとめておきます。

また、万が一のために、どこに口座があるかを家族に知らせておくことも大切です。最近は多くの人がネット銀行やネット証券を利用しており、なかには暗号資産や海外に資産を持っている人もいます。ところが、残された家族がこのような財産の存在自体を知らないケースもあります。

銀行や証券会社、保険会社などの一覧表を作成しておけば家族の負担も減ります。不動産についても、名義は正しいか、境界は決まっているか、道路や違法建築の問題はないかなどをチェックし、問題があれば元気なうちに解決しておきましょう。

万が一、大きな病気や認知症になったときのために、どのような医療を受けたいか、延命治療を望むかなどについてあらかじめ意思表示をしておくと、家族などが判断するときの心の負担を軽減でき、本人の希望もかなえられやすくなります。

最近では「自分らしい」お葬式を希望する人も増えています。お墓も先祖代々のお墓だけではなく、永代供養墓、共同墓、樹木葬などさまざまな種類があり、お墓以外にも散骨や手元供養といった供養の方法もあります。

お葬式やお墓の希望がある場合、エンディングノートなどに書いておきます。
また、遺影に使ってもらえるように素敵な表情の写真を準備しておくことも終活の一つです。

争いのない相続のためには、遺言を書いておくことが有効です。遺言には主に公正証書遺言と自筆証書遺言がありますが、2020年までに自筆証書遺言の作成や保管のルールが変更され、作成しやすくなりました。

なお、遺言書の付言事項やエンディングノートに財産の分け方の理由や家族への感謝の言葉を書いておくと自分の想いが伝わり、分け方に不満がある人の気持ちを和らげることにもつながります。エンディングノートには法的効力はありませんが、自分の希望や気持ちを家族に伝えるための有効な手段になります。

「活」では、人生の後半期を自分らしくいきいきと過ごすための活動をします。

日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳(2019年簡易生命表)です。一方、健康上の理由で日常生活に制限を受けない「健康寿命」は、男性72.14歳、女性74.79歳(2016年国民生活基礎調査)で、「健康ではない期間」が男性は約9年、女性は約13年あります。

健康寿命を延ばすことは老後の生活の質を向上させ、家族の負担や医療・介護費用を軽減することにもつながります。健康寿命を延ばすためには、生活習慣や食生活を見直し健康維持をはかることが大切です。

長生きは喜ばしいことです。しかし、老後の生活費が不足してしまうことは心配です。

老後の収入は主に年金ですが、年金だけで支出をまかなえない場合、預貯金などの資産を取り崩すことになります。老後のキャッシュフロー表を作成してみて老後資金が不足する場合、元気であれば働いて年金以外の収入を増やす、自宅を担保にして銀行から融資を受けるリバースモーゲージによって資金を確保する、支出を見直すなどの対策を検討します。

老後の家計の見直しについては、早い段階からファイナンシャル・プランナーなどの専門家に相談するのも良いでしょう。

資産維持や老後の生活のゆとり確保のために仕事を続けることが必要になる場合もあります。一方で、健康や生きがいのために仕事をする人もいます。仕事をすることで、新たな目標ができたり、旅行や趣味を楽しんだりといった相乗効果も生まれます。

住まい方にも、今住んでいる自宅にずっと住み続けるのか、将来は高齢者住宅・施設に移るのか、子どもと同居や近居をするかなどの選択肢があります。将来の住まい方の希望によって、住み替えやリフォームについて必要な計画を立てます。

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの入居費用を調べたり、必要なリフォームの予算や公的補助について調べたりすることも大切です。

終活の「活」で最も大切なのは、やはり生きがいを持って生活を送ることではないでしょうか。終活を前向きに捉え、いきいきと過ごすことこそが終活の大きな成果といえます。

生きがいを見いだすためには、やりたいことや好きなことを書き出してみるのも良いでしょう。趣味、旅行、家族との思い出づくり、地域の交流、ボランティアなどいろいろあると思います。やりたいことが具体的に見えてくると、そのために何を始めるべきかがわかり、具体的な行動を起こすこともできます。生きがいを持つことが終活全体の価値を高めます。

これまで解説をしてきた「終」「活」のやることリストをまとめました。もちろん、すべてを行う必要はありません。優先順位をつけて始めるのも良いでしょう。

終活でやることリスト
終活でやることリスト

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終活はエンディングノートを書くことで始めやすくなります。その理由は、今回紹介した「終活でやるべきこと」は、エンディングノートに網羅されているからです。市販されている多くのエンディングノートは、終活でやるべきことがわかりやすく分類され、一人ひとりに必要な事柄が書き出せるように工夫されています。

さらに大切なのは、その内容について家族に話をしておくことです。希望や必要な情報を家族と共有しておくことで、家族からの共感や協力も得られ、より良い終活の実践につながるでしょう。

(記事は2021年5月1日時点の情報に基づいています)

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